【高校漢文】江雪(柳宗元)のテスト対策問題です。柳宗元の代表作『江雪』は、静寂な冬の川辺を舞台に、孤高の釣り人を描いた五言絶句の名詩です。自然の厳しさと美しさ、そして人間の精神的な孤独が、簡潔な言葉の中に深く表現されています。この記事では、「江雪」の原文・書き下し文・現代語訳を確認しながら、語句の意味、表現技法、心情の読み取りなど、テストで問われやすいポイントを押さえた練習問題で理解を深めていきます。
江雪(柳宗元)のテスト対策問題
次の漢文を読んで後の問いに答えなさい。
萬徑人踪滅
孤舟蓑笠翁
獨釣寒江雪
問1(語句の意味)「鳥飛絶」「人踪滅」の意味として最も適切なものを選べ。
ア. 鳥が空を高く飛んでいる/人が姿を現す
イ. 鳥が飛び去ったあとも見える/人が道を歩いている
ウ. 鳥の飛ぶ姿が完全に絶えている/人の通った跡も完全に消えている
エ. 鳥と人が山に集まってくる/自然の中に人が隠れている
問2(情景描写)詩全体から読み取れる風景として最もふさわしいものを選べ。
ア. 鳥や人でにぎわう春の風景
イ. 荒涼として静まり返った雪の冬景色
ウ. 川で子どもたちが遊ぶ夏の情景
エ. 秋の山里で収穫を喜ぶ光景
問3(心情理解)この詩の中の「蓑笠翁」が象徴している心情として最も適切なものはどれか。
ア. にぎやかな暮らしへの憧れ
イ. 権力を求める欲望
ウ. 静けさを好む孤高の姿勢
エ. 他者とのつながりを求める気持ち
問4(表現技法)「千山鳥飛絶」「萬徑人踪滅」の2句に共通する表現技法は何か。
ア. 對句(対句)
イ. 押韻
ウ. 反語
エ. 比喩
問5(鑑賞)「獨釣寒江雪」という一句に感じられる魅力として最も適切なものを選べ。
ア. 人間の騒がしさとにぎやかさ
イ. 厳しい冬に耐える悲壮な姿
ウ. 自然との一体感と孤独の美しさ
エ. 都会の発展をたたえる表現
江雪(柳宗元)のテスト対策問題の解答・解説
問1:ウ
問2:イ
問3:ウ
問4:ア
問5:ウ
<現代語訳>
千の山には鳥の飛ぶ姿もなく、
無数の小道には人の足跡さえ見えない。
ただ一艘の小舟に、蓑(みの)と笠を身につけた老人が、
ひとりで寒い川に釣り糸を垂れている――雪の中で。
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