大学入試小論文「災害対策に関する解答例」です。
災害対策に関する解答例
この図から読み取れることは、太平洋側で今後30年間に地震が起こる確率が100パーセントであるということです。被災地となっている地域の中に、日本の首都である東京が入ってい ます。東京はかなり多くの人口を持つだけでなく、日本企業の本社や国会議事堂など私たちの生活を支えている機関が立ち並んでいます。もし、これらが被害を受けてたら、物資不足 による物価上昇など全国各地での2次被害も考えられます。また、沿岸沿い周辺の地震で大きな被害をもたらすのは津波だと思います。
大きな津波の被害をもたらした東日本大震災を例にすると、地震を予測してそれを国民に伝える技術が今ほど発達していなかったことが被害を大きくした要因の1つにあると思います。つまり、地震を予測することはあらかじめ避難することを可能にし、被害を最小に抑えることに繋がると思います。しかし、現在はどんなに小さな揺れであっても携帯電話に地震を知らせる通知が届くようになりました。また、地震を発生することが予測出来るようにもなりました。
この図は、地震を予測することができない私たちにとって役立つアイテムです。この図の良い点は、2点あります。1点目は、色の区分がされて1目見るだけでどこで地震が発生するかが分かる点です。2点目は、地震が起こる確率がパーセント表示してある点です。このように、全国地震動予想地図は単純な情報がまとめてあり、子供からお年寄りまで幅広い年代に分かりやすく伝わると思います。 そこで、地震が発生する前にこの図の存在を知らせることが大切だと思います。上記でも述べたように、地震が発生する時期が分かると、国民は前もって避難準備を進めることが可能になり、避難しやすくなります。だから、この図の存在を広め、少しでも被害をすくなくすることこそが社会に役立つことに繋がると思います。
災害対策に関する論文講評
着眼点はいいですね。志望理由書でもそうでしたが、基礎的な文章力、展開力、論理力はあると思います。今回の場合、より説得力を増すためにも、「事前に情報を知らせる」とありますが、どのように知らせるのか。まだ記述できるといいでしょう。たとえば、CM、学校の授業、地域の集会。または、定期的な地震番組を放映するなど。
添削
- 100%は、26%以上とするのがのぞましい。 26%以上から100%と幅があるので、すべてが100%というわけではありませんね。
- 小論文では、「です・ます調」より「だ・である調」が望ましいです。(例)×~であることです。→○~であることだ。
- 思いますは、「で・である調」の場合は、「考える」に置き換えるといいでしょう。
×私は、~と思います。 →○私は、~と考える。
感情的な表現はNG
設問について自分の考えがYESかNOかを最初に示し、なぜそう考えるのかを具体例などを交えながら論理的に説明していきます。しかし、このときに自分の感情によって読み手を説得しようと試みることはいけません。
自分と違う立場の意見を理解したうえで、理由付けをしっかりと行い、その上で「自分は〇〇だと考える」と書くのが小論文です。反対に、「〇〇はすばらしい」「〇〇は許せない」などと書くのが感情的な文章では説得力のある小論文にはならないことになります。
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