【高校古文】沙石集のテスト対策問題です。「沙石集」は、鎌倉時代に説話集として編まれ、多くの教訓や風刺が込められた作品です。高校古文のテストでも頻出し、内容の解釈や和歌の意味、仏教的な教えが問われることがよくあります。本記事では、テスト頻出問題の傾向を詳しく解説し、得点アップにつながるコツを紹介します。
沙石集のテスト対策問題
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。なお、本文中の〈 〉はその下の会話文がだれの言葉であるかを示している。
(『沙石集』による)
問1 「やうやう」を現代仮名遣いで書きなさい。
問2 ①「まことにはさる事候はず」について、「さる事」に当たる部分を本文中から十字以内で抜き出して書きなさい。
問3 ②「うち泣きければ」について、このときの母の心情として最も適当なものを、次のア~エの中から一つ選び、記号を書きなさい。
ア 子から長年にわたってひどい仕打ちを受けてきたことを嘆く気持ち。
イ 親子が離れ離れにならずにすむ処置がくだされたことを喜ぶ気持ち。
ウ 自分の行為が感情にまかせた愚かなものであったと後悔する気持ち。
エ 禅門が本当は子の罪を軽くしようとしていたことに感謝する気持ち。
問4 ③「大きに感じて」について、「禅門」がこのように感動したのはなぜか。その理由として最も適当なものを、次のア~エの中から一つ選び、記号を書きなさい。
ア 子が、禅門にうその言い訳をする母に心を痛め、改心して自分の罪を認めたから。
イ 子が、自分はうそを言っても、禅門がすべてを見抜いてくれると信じていたから。
ウ 子が、母をうそつきにしてはならないと思い、自ら罪を受けようとしたから。
エ 子が、自ら真実を語ることで、うそつきの母を立ち直らせようとしたから。
沙石集のテスト対策問題の解答
問1 ようよう
問2 この子、我を打ちたる
問3 ウ
問4 ウ
〈口語訳〉
腹立たしさも次第におさまって母親が禅門に申したことには、「腹が立つまま、この子が、私を打ったと申し上げましたけれども、実際にはそのようなことはありませんでした。大人げなく子をたたこうとして、(誤って自分が)転びましたのを、腹立ち紛れに訴え申し上げました。本当に処罰がされますことはあまりのことです。お許しください」と申して、泣いたので、(禅門は)「それならば呼べ」と言って、(子を)お呼びになって、細かい事情をお尋ねになったところ、(子は)「実際にはどうして母を打つことなどありえましょうか」と申したので、「それならば、なぜ最初から、ありのままに申さなかったのだ」と、禅門が申したところ、(子は)「母が打ったと申した以上は、私自身はどのような罪も受けましょう。けれども、母をうそつきには、どうしてできましょう」と申したので、(禅門は)「たいそう孝行の心が深い者だ」と、とても感動して、さらに別の領地を加えてお与えになって、特に大切にすべき者とお思いになった。
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