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【高校漢文】史記(四面楚歌)のテスト対策問題

史記(四面楚歌) 国語
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【高校漢文】史記(四面楚歌)のテスト対策問題です。『史記』の名場面「四面楚歌」は、項羽が四方を漢軍に囲まれ、楚の歌が聞こえてくる中で絶望と孤独に沈む場面を描いた有名な一節です。悲劇的な英雄・項羽の最期に向かう姿からは、故事成語「四面楚歌」の意味や、漢文の表現技法、心情描写の読み取りなど、現代でも通じる深い学びがあります。このページでは現代語訳に加え、定期テストや大学入試に役立つ練習問題を通して、確かな読解力と表現理解を身につけていきましょう。

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史記(四面楚歌)のテスト対策問題

次の漢詩の書き下し文(簡略版)を読んで、後の問いに答えなさい。

項羽、夜半に漢軍に囲まれて、四面皆楚歌するを聞く。
項王乃ち大いに驚きて曰く、「漢皆已に楚を得たるか。是れ何ぞ我が地にして、而して楚人多きや」と。
是に於いて夜起ちて飲す。帳中の美人虞や、能く歌ふ。項王乃ち悲しみて歌ふ。
歌罷んぬして曰く、「虞や、虞や、若を奈何せん」。

問1(語句の意味)「四面皆楚歌する」の意味として最も適切なものを選べ。
ア. 四方から祝福の歌が聞こえる
イ. 四方から楚の兵士が歌を歌っている
ウ. 四方に楚の城が建てられている
エ. 四方を楚の軍に囲まれて、楚の歌が聞こえる

問2(内容理解)項羽が「大いに驚きて曰く…」とあるが、なぜ驚いたのか、最も適切なものを選べ。
ア. 味方の兵士が敵に捕まったから
イ. 敵軍に美人がいたから
ウ. 四方に楚の歌が聞こえたことで、自国の兵が敵に寝返ったと気づいたから
エ. 火事が起きたから

問3(心情理解)「虞や、虞や、若を奈何せん」と項羽が言った時の心情として最もふさわしいものを選べ。
ア. 虞美人と共に逃げ延びようという希望
イ. 最期を悟り、虞美人を思っての深い悲しみ
ウ. 虞美人を怒って追い出す決意
エ. 虞美人の歌に感動して喜んだ気持ち

問4(故事成語)「四面楚歌」という故事成語の意味に最も近いものを選べ。
ア. 有利な立場にあること
イ. 四方八方から祝福されること
ウ. 周囲が敵や反対者ばかりで味方がいない状況
エ. 複数の意見が調和していること

問5(文学的な特徴)このエピソードが現在でも文学作品や舞台でたびたび扱われる理由として最もふさわしいものを選べ。
ア. 戦いの中で奇跡的に勝利した話だから
イ. 愛と忠義、滅びゆく者の美しさが描かれているから
ウ. 兵法の教訓が詰まっているから
エ. 項羽が農業を始めたから

史記(四面楚歌)のテスト対策問題の解答

問1:エ

「四面楚歌」は、四方を楚の軍に囲まれ、楚の歌(故郷の歌)が聞こえるという状況を指します。

問2:ウ

項羽は、楚の歌が四方から聞こえたことで、楚の兵士たちが敵の漢軍に味方していると誤解し、驚きます。

問3:イ

「虞や虞や若を奈何せん」は、愛する虞美人と最期を共にするかどうか悩む、悲痛な心情を表します。

問4:ウ

「四面楚歌」は、周囲をすべて敵に囲まれ、孤立無援な状況を意味する故事成語です。

問5:イ

この話は、悲劇の英雄とその愛、美学、忠義を描いた物語として、能や歌舞伎、小説、映画などでも頻繁に取り上げられます。

<現代語訳>
項羽は夜中、敵の陣営から楚の歌(故郷の歌)が聞こえてくるのを聞いた。
彼は「漢軍はすでに楚の兵士たちを味方にしたのか?ここは楚の地なのに、なぜこんなに楚の人間が多いのか」と驚いた。
彼は酒を飲み、愛妾の虞美人が歌を歌い、悲しくなって詩を詠んだ。
「虞や、虞や、おまえをどうしたらよいのか……」

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