【高校地理】村落の機能と形態についてまとめています。
村落の機能と形態
集村
家屋が密集。ヨーロッパに多い。塊村・路村・円村(環村)など。また, 中国の囲郭村や奈良盆地の環濠集落。
村落
散村の分布地域のほか, 集村の 具体例が重要です。
- 路村…日本の新田集落, 中世の中部ヨーロッパの林地村, エルベ川ぞいなど低湿地の開拓村である沼沢地村。
- 円村…ドイツ東部などの防衛的な開拓村。
- 街村…路村のうち, 商業的機能の大きいもの。ドイツ東部や, 日本の宿場町・門前町。
江戸時代の交通路の整備
港町、宿場町、門前町(もんぜんまち)が栄え、手紙や荷物を運ぶ飛脚がさかんに。陸上の交通も発達し、江戸を中心に五街道を整備。
散村
家屋が点在。砺波平野・大井川下流・讃岐平野・出雲平野や屯田兵村・タウンシップ制(アメリカ・カナダなど)の村などの開拓村に分布。また, 北ヨーロッパ・アルプスなど。
半集村
20ほどの家屋がまばらに集まった村。南フランスなど。
日本の村落の発展
古代(条里集落。近畿地方や瀬戸内地方)→中世 (荘園集落。豪族屋敷村など)→近世(新田集落。台地・干拓地などに 成立)→近代(北海道の屯田兵村)。
荘園
朝廷の重要な地位を独占した藤原氏は、地方の政治を任された国司から多くの寄付を受け、荘園と呼ばれる私有地を増やす。藤原氏は、天皇の親戚となり、重要な地位を独占した。
練習問題
次の(1)~(4)の地域においては,村落は,いつ,どのようにして成立したか。 下のア~エの説明文の中から適当なものを選んで, 記号で答えよ。
(1) 上川盆地 (2) 武蔵野 (3) 宮崎県椎葉村 (4) 九十九里浜海岸
ア 中世の乱世に, 戦いに敗れた落武者たちが、山間僻地に難をのがれてつくった隠田百姓村であった。
イ 海岸線の離水により,内陸側の岡集落から,新しい海岸線に分離してつくった納屋が, 江戸時代のころに発展して村落が形成された。
ウ 明治政府が,北海道の開発・警備などの目的で計画的に開拓を進めたために,村落が形成された。
エ 江戸時代に,幕府の計画により,多くの用水路をつくって、新田開拓がすすめられ,村落が形成された。
解答
(1)ウ
(2)エ
(3)ア
(4)イ
あわせて確認
以上が、【高校地理】村落の機能と形態となります。
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