水の電気分解は、中学理科の化学分野で発生する気体の種類と体積比、電極ごとの変化、化学反応式が頻出する重要単元です。定期テストでは、「陰極・陽極の違い」や「集まった気体が何かをどう判断するか」といった理由説明まで問われることが多く、理解があいまいだと失点しやすくなります。
この記事では、定期テストによく出る重要問題を中心に、水の電気分解のしくみや問題の解き方をわかりやすく解説します。実験問題を得点源にしたい人や、短時間で要点を整理したい人に最適なまとめ記事です。
【問題】水の電気分解の重要問題
[問題]下の図のような電気分解装置で、水の電気分解実験を行った。このとき、小さな電圧で水に電流を流すために、水酸化ナトリウムを少量加えた。次の各問いに答えなさい。
【実験】

①ピンチコックでゴム管を閉じ、電気分解装置の中に水酸化ナトリウム水溶液を満たして、ゴム栓をした。
②上のゴム栓を押し込み、ピンチコックをはずしてから電流を流したところ、両方の電極のまわりから気体が発生し始めた。
③気体が集まったので電流を流すのをやめ、ピンチコックでゴム管を閉じた。
④陰極に集まった気体を調べるため、マッチの炎を近づけた。
⑤陽極に集まった気体を調べるために、線香の火を近づけた。
(1)実験で、水酸化ナトリウム水溶液を使うときに、してはいけないことはどれか。次のア~エの中からすべて選び、記号で答えよ。
ア 溶液が目に入ったら、すぐに流水でよく洗う。
イ 溶液は実験が終了したら、そのまま流しに捨てる。
ウ 溶液が手についた場合、乾いたタオルでふく。
エ 溶液が試薬びんに残っていたら、密栓をする。
(2)実験②で、電流を流しているときにピンチコックをはずしておくのはなぜか。簡潔に答えなさい。
(3)実験④で、マッチの炎を近づけたとき、どのような変化が起こるか。また、このことから何という気体が発生したことが分かるか。発生した気体の化学式を書け。
(4)実験⑤で、線香の火を近づけたとき、どのような変化が起こるか。また、このことから何という気体が発生したことが分かるか。発生した気体の名称を書け。
(5)陽極に発生した気体が5㎤の場合、陰極に発生する気体の体積は何㎤になるか。
(6)次の文は、この実験からわかったことや学習したことをまとめたものである。文中①、②にあてはまることばをそれぞれ答えなさい。
【解答・解説】水の電気分解の重要問題の解答
(1)イ、ウ
実験で使った溶液は、先生の指示に従い、決められた容器に集めなければなりません。また、皮ふに水酸化ナトリウムがついた場合、水酸化ナトリウムは皮ふをとかす性質があるので、必ず流水でよく洗うようにしましょう。
(2)発生した気体でゴム栓が外れるのを防ぐため。
液体の水が気体の水素と酸素に変化するので、体積が大きくなります。ピンチコックをはずして電気分解をしないと、ゴム栓が外れたり、試験管が割れたりして危険です。
(3)変化:音を立てて燃える。 気体:H2
水の電気分解で、陰極から発生する気体は水素です。水素はマッチの炎を近づけると、音を立てて燃えます。また、水素の化学式はH2です。
(4)変化:炎をあげて燃える。 気体:酸素
水の電気分解で、陽極から発生する気体は酸素です。酸素は線香の火を近づけると炎をあげて激しく燃えます。また、酸素の化学式はO2です。
(5)10㎤
水を電気分解した場合、陽極から発生する酸素と、陰極から発生する水素の体積の比は、1:2になります。
(6)①化合物 ②単体
水は水素原子と酸素原子の2種類の原子からできている化合物なので、水素と酸素に分解できます。水素と酸素は1種類の原子だけでできている単体なので、それ以上別の物質に分解することはできません。
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