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大学入試小論文対策|食料自給率の現状と課題を解説(解答例付き)

食料自給率の現状と課題 小論文
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大学入試の小論文では、社会的な課題に関するテーマが出題されることがあります。その一つが「食料自給率」です。日本の食料自給率は諸外国に比べて低く、輸入依存の高さや国内農業の課題が議論されています。本記事では、食料自給率の現状や低い理由、さらに小論文で高評価を得るための書き方例をわかりやすく解説します。実際の解答例も紹介するため、受験生は自分の考えを整理しながら学ぶことができます。

【問題】(1)図1と表1は日本と外国の食料自給率を比較したものである。これらの図表から読み取れる諸外国と比較した我が国の食料自給率の特徴と問題点について述べなさい。(400字以内)
(2)上述の問1の内容を踏まえて、今後の我が国における食料自給率はどのような展開を示していくことが望ましいか、あなたの考えとその根拠について述べなさい。(400字以内)
【改題】日本の農産物は圧倒的に輸出よりも輸入が多く、他の国に依存してしまっている。この現状において、あなたの考えを述べなさい。
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食料自給率とは

食料自給率とは

定義と計算方法

食料自給率とは、国内で消費される食料のうち、国内生産でまかなえる割合を示す指標です。一般的には「カロリーベース自給率」と「金額ベース自給率」の二種類があります。カロリーベース自給率は、食品のエネルギー量に基づいて計算され、国内消費のうち何%が国内生産でまかなわれているかを示します。一方、金額ベース自給率は、消費額に基づく計算で、食料の輸入依存度や経済的な自給の状況を把握する指標として使われます。

日本の食料自給率の現状

日本の食料自給率の現状
日本のカロリーベース自給率は、近年約38%と低い水準にとどまっています。この数値は、世界的に見ても低く、特に先進国の中で最も低い部類に入ります。日本は小麦や大豆、肉類など多くの食品を輸入に頼っており、食料安全保障の観点から課題が指摘されています。また、輸入依存が高いことから、国際市場の価格変動や自然災害による供給リスクに影響を受けやすい状況です。

食料自給率が低い理由

食料自給率が低い理由

農業生産の減少

国内の農業従事者は高齢化が進み、若い世代の担い手不足が深刻です。これに伴い、耕作放棄地の増加が進み、国内生産量が減少しています。また、農業の収益性の低さも生産意欲を削ぎ、国内生産の維持を難しくしています。

食生活の変化

現代の日本では、外食や加工食品の利用が増加しており、国内産の生鮮食品だけで食生活を賄うことが難しくなっています。また、手軽で安価な輸入食品に依存する傾向も強く、これが自給率低下の一因となっています。

政策や経済的要因

政府の農業政策や補助金制度には課題があり、効率的な国内生産を促進しきれていません。さらに、国際市場の影響を受けやすい日本の経済構造も、自給率を押し下げる要因となっています。

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小論文で問われる視点

課題認識

小論文では、まず食料自給率が低い理由や、その影響を整理して述べることが求められます。たとえば、輸入依存が高いために価格変動や災害のリスクに弱いことなどを挙げると、課題認識が明確になります。

自分の意見の提示

その上で、自分の意見を示すことが重要です。具体的には、政策面での改善策(国内生産の支援や農業の効率化)や、消費者視点での提案(国産食品の消費拡大や食育の推進)などが考えられます。

論理的な構成

小論文では、序論・本論・結論の構成を意識することが大切です。序論で課題を提示し、本論で理由や具体例を示し、結論で自分の意見や提案をまとめます。具体例を交えることで説得力が増し、評価されやすい文章となります。

日本の食料自給率についての小論文解答例

日本の農産物貿易において、輸出額よりも輸入額が圧倒的に多い現状が続いている。農林水産省の統計によれば、2022年の農産物輸入額は約10兆円である一方、輸出額は約1兆円にとどまっており、日本は多くの農産物を海外に依存していることがわかる。これに対して他の主要国では、輸入額と輸出額が比較的均衡しているか、輸出が輸入を上回る場合も多い。日本でこのような状況が見られる理由の一つとして、地形的な制約が挙げられる。国土の約7割が山地であり、平地が限られる日本では、大規模な農地の確保が難しいため、農産物の生産に不利な条件が存在する。

しかし、輸入への依存が高いことは多くのリスクを伴う。例えば、国際市場における供給や価格の変動、または輸入先国の輸出規制などの影響を受けやすい。また、国内の農業人口が減少し続けている現状では、輸入が増えれば増えるほど国内の農業基盤がさらに弱体化する可能性がある。この問題を解決するためには、輸入に依存する現状を見直し、輸出を拡大しつつ国内農業の基盤を強化する必要がある。

まず、国内農業を支援する仕組みを構築することが重要である。その具体策として、農業従事者の負担軽減と効率化を図る政策が挙げられる。例えば、政府が農作物収穫用の機械を共同利用できる仕組みを整備することで、個々の農家のコスト負担を減らし、作業効率を向上させることができる。また、次世代への農業教育も欠かせない。学校教育において農業体験プログラムを積極的に導入し、子どもたちに農業への興味を持たせることで、将来的な担い手を育成することが期待される。

さらに、輸出を拡大するためには各国の需要に応じた戦略を立てる必要がある。アジア地域では品質の高い日本産果物の需要が増加しており、特に台湾や香港では日本産のリンゴやイチゴが高値で取引されている。また、ヨーロッパでは日本食ブームの影響で緑茶や日本酒の需要が拡大している。これらの需要に対応するため、各国で注目される日本産品の市場調査を徹底し、それに基づいた輸出促進策を講じることが重要である。加えて、コロナ禍を経て食生活が変化する中、健康志向や簡便さを重視した新たな商品開発も鍵となる。例えば、栄養価の高い日本産農産物を使った加工食品を開発し、輸出品として展開することが考えられる。

これらの施策を通じて、日本の農業の持続可能性を高めると同時に、貿易額のバランスを改善することができるだろう。日本の農業は地形や人口減少といった課題を抱えているが、国内支援策と国際市場に対応した輸出戦略を組み合わせることで、新たな成長の可能性を見いだすことができる。農業の持続可能な発展は、経済だけでなく食料安全保障や地域活性化にも寄与するものであり、国家として優先的に取り組むべき課題である。

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