大学入試小論文「商店街活性化に関する解答例」経済・商学部ネタです。
商店街活性化に関する解答例
<要約>
商店街が衰退しつつある原因として、乗用車の普及や交通網の整備により大型店舗が独立王国として君臨し、郊外に進出していることが挙げられる。また、大企業と小売店舗が扱う商品の価格や品質などに増々格差が広がっているのが現状である。さらに近年、情報技術の発展により大企業は、市場の細かな変化や地域差に組織的に対応できるようになった。これらの原因により、駅前の商店街をはじめとした中心市街地は隔絶を深めている。
<意見>
商店街は今も昔も地域コミュニティの担い手であり、地域を活気づける大切な役割である。よって私たちはそれらを保護すべきであり、更なる活性化に従事し後継していくべきだと考える。
しかし、一度衰退しつつある商店街を再活性させるのはなかなか難しいのが現状だ。現代には様々な情報技術が普及され、あらゆる需要を気軽に入手することが可能である。そのような中で商店街利用者を増幅させる手段として、物の価値を提供する場から人と人との繋がりを重視する場へ商店街の存在意義を転換させることが考えられる。そのために、市村長が商店街への補助金を投資し、商店街が消費者に低価格でモノを売る。そうすることにより、消費者が足を運びやすくなりそこで消費者と商店街の人々との間に良好な関係が生まれる。この好循環なサイクルを導入することにより、より多くの人々に商店街の魅了を伝えることが可能になるであろう。
一方、商店街の低コスト化により、多くの企業に影響(どんな?)をもたらしてしまう可能性があり得る。しかし、商店街利用者はお金をかけてコミュニティに参加する為、生活インフラの基盤が商店街へシフトされることはないと考える。
このことから、「他の諸価値」は安定しつつ、消費者は商店街へ人に会うついでにモノを購入するようになれば、消費者にとって両者は全く別の存在として捉えることができるようになるのではないかと考える。
商店街活性化に関する講評
構成よし。着想・視点はよくありがちなものですが、その理由・根拠が明確でいい。あとは、細かな点ですね。添削参照
商店街活性化に関する添削
①赤字→接続詞の使い方に注意。 今回の論のように「しかし~。そのために~。一方~。しかし~。」と接続詞や最初の冒頭だけを拾うと、逆接が多く、論がふらふらしてしまいます。
②青字→「することにより」が連続しているので、後者は、「することで」でいい。
③できれば、「様々な」「あらゆる」「いろいろな」などの言葉を使用するときは、1つ具体例を添えるといい。または、使用しないというのも一つ。
△現代には様々な情報技術が普及され、あらゆる需要を気軽に入手することが可能である。
○現代は、インターネットに代表される情報技術が普及され、それに伴って消費者は希望の商品を気軽に入手することが可能である。
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