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【大学入試小論文】横浜市立大学国際商学部2020年度「イノベーション」をテーマにした解答例と書き方のポイント

横浜市立大学国際商学部2020年度「イノベーション」 小論文
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横浜市立大学国際商学部の2020年度小論文では、「イノベーション(技術革新)」をテーマに、社会変化や企業活動との関わりについて論じる力が問われました。本記事では、出題意図を踏まえた解答例と、論理的に構成するための書き方のコツを紹介します。過去問分析を通して、横浜市大の求める「国際的視野」と「思考力・表現力」をどのように示すべきかを具体的に解説します。

【問題】横浜市立大学国際商学部2020年度(令和2年度)
(1)「日本企業はなぜもっとイノベーションを創出できないのか」に対応する答えについて、本文に即して、200字以内で説明しなさい。

(2)「仮に日本でグーグルが生まれていたとしても、衰退する既存企業にとって代わるのが非常に難しい」状況に対して、日本政府はどのようなことに取組むべきか。 あなた自身が考える具体的な取組み内容を300字以内で説明しなさい。

(3)「終身雇用制度の名残を完全に排除しない限り、どんな手を打っても頑強なイノベーション創出システムは改革できまい」と筆者は主張しているが、あなた自身は主体的にイノベーション創出の担い手となるために何ができるか。大学における学びの計画にも触れながら、400字以内で述べなさい。

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主体的にイノベーション創出の担い手となるために—ポイント

主体的にイノベーション創出の担い手となるために

導入:イノベーションの意義(簡潔に)

イノベーションとは「新しい価値を創出し、社会に変化をもたらすこと」。技術だけでなく、仕組み・制度・サービス・社会課題解決の面でも成立する概念である。

主体的に取り組むために必要な姿勢・能力

  • 問題発見力:現状に疑問を持ち、課題を自ら見つける。
  • 探究心と学際的思考:異分野の知識を結びつける柔軟さ。
  • 協働力:多様なメンバーと対話し、意見を統合する能力。
  • 行動力・実行力:仮説検証を繰り返し、失敗から学ぶ姿勢。

大学での学びの計画(実践的アプローチ)

  1. 専門知識の修得

    • 基礎理論・データ分析の習得(例:経済学・工学・統計など)。
  2. プロジェクト型学習(PBL)への参加

    • 学内外のチームで実課題に取り組み、実践力と協働力を育てる。
  3. 他分野との交流・副専攻活用

    • 文理融合の科目、ワークショップ、ゼミ横断の活動に参加する。
  4. インターンシップ/地域連携

    • 現場での課題認識を深め、実社会のニーズを把握する。
  5. 起業・研究活動への挑戦

    • 大学の起業支援や研究プロジェクトに参加し、プロトタイプ作成や事業計画を経験する。

実践を支える具体的な習慣・方法

  • 日々の情報収集(業界ニュース、学術論文、ケーススタディ)。
  • 小さな実験(ミニプロジェクト)を定期的に行い、検証する。
    (例:週次で仮説を立て、実行→振り返り)
  • フィードバックを受け入れる仕組み(メンター、ピアレビュー)。
  • 多様な人との交流を意図的に持つ(異分野の勉強会やイベント参加)。

要点の整理(表)

観点 内容 大学での具体例
問題発見力 現状に疑問を持ち、課題を定義する力 フィールドワーク、現地調査、リサーチ課題
学際的思考 異分野を結ぶ発想力 副専攻、学際セミナー、合同演習
協働力 チームで成果を出す力 PBL、ゼミ、サークルでの共同プロジェクト
行動力 仮説→実行→検証のサイクルを回す インターン、起業支援プログラム、実証実験
継続的学習 新しい知識・技術を学び続ける姿勢 専門科目の履修、論文執筆、学会参加

結び:大学は「知識を得る場」であると同時に「実践の場」である。専門学修に加え、プロジェクト経験・現場経験・異分野交流を計画的に組み合わせることで、主体的にイノベーションを創出できる人材へと成長できる。

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横浜市立大学国際商学部2020年度小論文の解答例

(1)日本企業がイノベーションを創出できない理由
日本企業が十分なイノベーションを生み出せない要因は、戦後に形成された三つの制度に根ざしている。第一に、終身雇用制度によって、大企業に有利なバイアスが構造的に固定化された点である。第二に、メインバンク制の下で株式・債券市場の発展が抑制され、ベンチャーキャピタルの育成が阻まれた金融制度である。第三に、発明を限定的にしか保護しなかった特許制度の存在である。これらの制度的要因の結果、企業は既存製品との関連性が高く、短期的に商品化が可能な「改良型イノベーション」に偏重し、真に革新的な発想や技術を育む土壌を失ってしまったのである。

(2)大学入試改革による構造的課題の是正
日本政府は、終身雇用制度などを通じて既存の大企業が有利となる構造を助長・固定化してきた。この構造を是正するためには、教育段階からの変革、特に大学入試制度の見直しが不可欠である。現行の大学入学共通テストは全問マークシート方式であり、個人の記憶力や処理能力を測る一方で、他者との協働的思考や創造的議論を評価できていない。イノベーションは常に個人ではなくチームから生まれるという現実を踏まえれば、ディベートやグループディスカッションを通じ、他者と協調しながら自らの意見を論理的に発信する力を評価する試験の導入こそが求められる。

(3)大学での学びと将来の展望
私は、主体的にイノベーションを生み出す人材となるために、物事を客観的に捉え、冷静に分析する力と、多様な文化的背景を持つ人々と柔軟に協働できるコミュニケーション能力を身につけたい。そのため、大学では経営学や経済学といった学問的基盤を体系的に学ぶとともに、留学やインターンシップを通じて異なる価値観に触れ、思考の幅を広げていきたいと考えている。
将来的には運輸業界に身を置き、国際情勢や顧客ニーズの分析を通じて新たな運輸サービスを企画したい。運輸業者、インフラ事業者、利用者といった多様なステークホルダーと対話を重ね、そこで得た知見を柔軟に組み合わせることで、既成概念にとらわれない新たな価値を創造することが、私の目指すイノベーションである。

【一般論】イノベーションを生み出すために政府ができること

■研究開発への投資の増加
研究開発への予算を拡大し、特に新興技術や先端技術分野への資金提供を増やします。産業界と連携して、革新的なプロジェクトやスタートアップの育成を支援します。今回の新型コロナワクチン開発においても、日本の企業の存在感はなかったですね。その1つの原因が、イノベーションに費やせる研究費の規模が大きくが劣る。

■教育体制の強化
STEM(科学、技術、工学、数学)教育の強化に注力し、学生や若手研究者に向けた奨学金制度や研究助成金を提供します。また、産学連携を強化し、産業との連携を通じて実践的なスキルを身につけられるようなプログラムを推進します。

■法規制の見直しと促進策の導入
新しい技術やビジネスモデルの導入を促進するために、煩雑な法規制の見直しや、スタートアップに対する税制優遇措置の導入を検討します。イノベーションを奨励する環境を整え、新たなアイディアやプロダクトの開発を後押しします。

■国際協力の強化
他国との協力を通じて、最新の技術や研究成果を共有し、国際的なネットワークを構築します。これにより、日本の企業や研究機関が世界と競争し、最先端の技術を取り入れる糸口を提供します。

■イノベーションエコシステムの形成
スタートアップや中小企業の成長を支援するために、イノベーションエコシステムの整備を図ります。共同の研究施設、アクセラレータープログラム、投資基金などを通じて、新しいアイディアを事業化しやすい環境を整備します。インキュベーションとは、諸条件が整っていない新規事業を有効的にスタートアップさせたり、その支援をしたりするサービス。

■持続可能なイノベーションの推進
環境への負荷を減らすような技術やサービスに焦点を当て、持続可能なイノベーションを奨励します。グリーンテクノロジー分野などにおいて、特に支援を強化します。

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