高校国語「古文の省略表現一覧」意味を正しく理解するための重要ポイントです。古文を読む際に、「この部分、何かが省略されているのでは?」と感じたことはありませんか?実は、古文では主語や述語、助詞などが省略されることが多く、これを正しく補う力が読解のカギとなります。省略された部分を推測できるかどうかで、文章の意味の理解度が大きく変わるため、入試対策としても非常に重要です。この記事では、古文における代表的な省略表現を一覧にまとめ、正しく意味を捉えるためのポイントを詳しく解説します。古文読解の精度を上げるために、ぜひ活用してください!
主語や体言などの省略
「が」の省略
現代語で「~が点をした。」などの「が」にあたる部分が省略される。
(例)今は昔、震旦に漢の高祖と云ふ人有りけり。(今昔物語集)
(訳)今となっては昔のことだが、震の国(中国)に漢の高祖という人がいた。
「の」の省略
現代語で「~の(もの)」にあたる部分が省略される。
(例)風のはげしく吹きけるを見て、(宇治拾遺物語)
(訳)風が激しく吹いたのを見て、
体言の省略
体言(名詞・代名詞のこと)が省略される。
(例)男も女も、若く清げなるが、いと黒き衣着たる、以下省略〉(枕草子)
(訳)男も女も、若々しく美しい人が、たいそう黒い衣を着ている
主語の省略
主語が省略される。
(例1)今は昔、竹取の翁といふものありけり。
(訳1)今となっては昔のことだが、竹取の翁という者がいたそうだ。
(例1)野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使ひけり。(竹取物語)
(例2)(竹取の翁は)野山に入って竹を取っては、(竹取の翁はその竹を)色々なことに使っていた。
→主語は省略されてるいこが多いので、補いながら訳をしていきます。
述語の省略
(例)夏は夜。月のころはさらなり、やみもなお、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
(訳)夏は夜は趣深い。月のころはいうまでもなく、やみ夜もやはり、蛍がたくさん乱れ飛んでいるのが趣深い。また、たった1匹2匹ぐらい、かすかに光って飛んでいくもの趣深い。
→趣深いをなんども繰り返すため省略。
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