大学入試総合型選抜・推薦対策|志望理由書の書き方とポイントです。大学入試総合型選抜・推薦入試において、もっとも大切な提出書類と言えます。大事なポイントは、明確な志望理由、志望する大学・学部のアドミッションポリシーにあなたが合致していることをアピールすることです。
志望理由書の書き方
字数にもよりますが、志望理由書が、基本、4段落構成で書くといいでしょう。
- 主張(志・夢)→理由(きっかけ)→解決策→まとめ
- 主張(意志)→きっかけ→目標・夢→まとめ
項目 | 説明 | 補足・例 |
---|---|---|
基本構成 | 志望理由書は4段落構成が基本 | – 主張(志・夢)→理由(きっかけ)→解決策→まとめ |
– 主張(意志)→きっかけ→目標・夢→まとめ | ||
主張(志・夢) | 自分が何を目指し、何を実現したいかを明確に述べる | – 例:将来〇〇に貢献したい、□□分野で〇〇を実現したい |
理由(きっかけ) | 自分の経験やエピソードを通じて、志望理由の背景を説明 | – 例:高校時代の活動や印象的な出来事 |
– 自分の興味・関心が高まった瞬間 | ||
解決策・目標 | 志望学部や学科を通じて学びたいことや具体的な方法、最終的な目標を説明 | – 例:〇〇分野での研究を通じて□□を達成したい |
– 学びを通じて得た知識を〇〇に応用したい | ||
まとめ | 全体を総括し、志望校での学びの意欲と将来のビジョンを強調 | – 例:貴学での学びを生かし、〇〇分野で社会貢献したい |
志望理由書の内容
志望理由書の内容には
- 志望理由(きっかけ・学部への魅力・施設や制度)
- アドミッションポリシーへの合致
- 志望学部への興味
- 将来への展望
などは必ず内容に組み入れたいことになります。
志望理由書の内容 | 具体的に含めるべき内容 | 補足・例 |
---|---|---|
志望理由 | 志望動機やきっかけ、学部や学科への魅力、施設や制度について述べる | – 例:オープンキャンパスでの体験、教授陣の研究内容、施設設備の充実さなど |
アドミッションポリシー | 自分の志望理由や目標が大学の教育方針や求める学生像に合致していることを説明 | – 例:自分の学びたいことと大学の目標の一致を具体的に述べる |
興味・関心 | 学部や学科への具体的な興味とその背景を説明 | – 例:〇〇分野の研究内容、〇〇学問の重要性に対する理解 |
将来への展望 | 志望学部での学びを活かして実現したい将来像を具体的に述べる | – 例:〇〇を通じて□□を実現するための計画やビジョン |
自己アピール | 自分の強みや学びの意欲をアピール | – 例:高校時代の活動経験や努力、成果を活用して大学生活でも貢献できる点 |
志望理由書の流れ
その具体的な流れと説明をしていきます。
項目 | 具体的な内容 | 補足・例 |
---|---|---|
1. 意志提示 | 志望する大学・学部に行きたい理由を単刀直入に示す。将来の職業的目標や大学で学びたい内容を簡潔に述べる。 | – 例:「将来、総理大臣となり、国民が政治に参加しやすい社会を実現したい。そのために○○大学○○学部を志望する。」 |
– ポイント:具体的な目標と大学で学びたい分野を明確に伝える。 | ||
2. きっかけ | 志望理由を持つに至った個人的体験を述べる。人との出会い、一冊の本、講演、体験などからインスピレーションを受けたエピソードを書く。 | – 例:「中学生の頃に総理大臣と直接会った経験を通じて政治に興味を持ち、その後、国会議員の選挙活動を手伝いながら政治の実情を学んだ。」 |
– ポイント:自身の体験と興味を結びつけることで説得力を高める。 | ||
3. 社会的意義/具体的ビジョン | 志望理由を達成するための知識やスキルを大学で学び、それが社会にどのような意義を持つかを示す。また、将来の具体的なビジョンや解決策について述べる。 | – 例:「投票率の低さを改善するため、学校教育で『政治』という科目を導入したい。そのためには教育学や政治学の知識が必要であり、貴学のA教授の専門分野でこれらを深く学べると考えている。」 |
– ポイント:具体性が重要。 | ||
4. まとめ | 全体をまとめて志望理由を再度示し、志望大学の特徴や魅力を強調する。自分の志望理由が大学に最も適していることを説明する。 | – 例:「貴学部では政治と教育の分野を統合的に学べる環境が整っており、自分の目標に最適な学びの場だと確信している。」 |
– ポイント:大学の特徴と自身の目標が合致している点を強調する。 |
- 志…総理大臣となり、国民の多くに政治に興味、参加してもらう政府を目指す。
- きっかけ…総理大臣と会った。それから政治に興味をもち、国会議員の選挙手伝い、政治イベント企画などを通して政治を知る。
- 解決策…政治の問題点として、選挙制度、投票率の低さなどがあると知った。中でも、投票率の低さを改善したい。今考える解決策は、学校授業の中でも「政治」という科目を組み入れ、教育していこと。そうすることで、
- 学びたいこと…この「政治」を科目にするには、教育はもちろん、その制度、また科学的なエビデンスも必要になるだろうと考えている。貴学部では、専門家であるA教授がいる。…
- まとめ… ~から貴学部を志望する。
1.意志提示
志望する大学・学部に行きたい単刀直入な理由を最初にはっきり示す。単刀直入な理由は、将来の職業的目標、または大学で学びたい内容を1~3行程度でまとめる。(例)「将来〜になりたいので、○○大学○○学部を志望する。」 「~を学びたい。それが○○大学○○学部を志望する理由だ。
2.きっかけ
第1段落で示した志望の理由を持ったきっかけを個人的体験に沿って書く。個人的体験は、人との出会い、一冊の本、感銘を受けた映像、講演、体験などをまとめる。
3.社会的意義/具体的ビジョン
志望理由を成就するための基礎知識習得の形跡は、ここで示すことができる。将来の職業的目標を志望理由に挙げた人は、目指す職業や成し遂げたい仕事には、社会においてどんな意義があるのか。または、なりたい職業に就いたり、やりたい仕事にかかわったりして、具体的にどんなことを実現したいのか、そのビジョンを書く。大学で学びたい内容を志望理由に挙げた人は、その学問、研究が社会にとってどのような意義があるのか、または、具体的にどんなことを研究したいのか、どのようなかたちでアプローチしていきたい。
4.まとめ
全体をまとめて、もう一度志望理由を示す。そしてここで志望大学・学部に対するこだわりを示す。すなわち、志望大学ならではの特徴に触れ、自分の志望理由に最も沿うのは、受験大学であることを示す。
志望理由書 具体例
私は将来、経営コンサルタントになりたいと考えています。
そのきっかけは、父の姿を見て商業開発に興味を持ったことです。また文化祭では、クラス代表として出店企画を立案・作成し、店舗との交渉や仕入れ・販売を手がけましたが、自分の企画をみんなで実現していくことに大変やりがいを感じました。これらの経験を通して、私は大学で商学について深く学びたいと思うようになりました。
貴学商学部では、中小企業診断士に関する科目が正課科目に組み入れてあり、資格試験講座が設けられているなど、細やかなサポート体制が充実しています。特に、実際にビ ジネスの第一線で活躍している先生方の講義を受ける事ができ、最新のビジネストレンドに触れながら、実践的に学ぶ事ができるという点にも魅力を感じています。また、貴学のオープンキャンパスに参加しパンフレットで見た以上の感銘を受けました。学内施設や環境はもちろん、話をてくださった先輩方の学びに対しての大変真摯な姿勢に圧倒されました。
以上より、私の将来の夢の実現に向けて学んでいくためには最適な環境であると判断しました。貴学商学部のカリキュラムを見ると、どの科目も興味深く感じます。経営コンサルタントをめざすために、消費者の満足するような商品を企画・開発に必要な実践的なマーケティングを学びたいです。そして、唯一の経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士の取得をめざします。
現在の日本社会は、少子高齢化社会であり環境問題やユビキタス社会の到来で多くの課題を抱え、早急な解決が求められています。なかでも、超高齢化社会を間近に控え、安心で安全な商品や体に優しい商品・サービスを提供することなど高齢者の質の高い生活を実現する仕組みづくりが重要になってくると思います。私は経営コンサルタントとして、積極的に商品開発やサービスの開発を提供し、豊かで楽しい高齢者ライフを提案する事で、これからの日本社会に是非貢献していきたいと考えています。以上の理由から、私は〇〇大学商学部を志望します。
コメント