高校古文「会話文と心中表現文の見抜き方」についてまとめています。
会話文
会話文の見抜き方
- ~。「 」とて、
- ~。「 」と言ふ(とおほす、おのたまふ、と申す、と聞こゆ
- ~。「 」とあり。(と候ふ。と侍り。)
- 接続助詞、「 」とて、
- 接続助詞、「 」と言ふ(とおほす、おのたまふ、と申す、と聞こゆ
- 接続助詞、「 」とあり。(と候ふ。と侍り。)
が基本的なパターンです。
会話文抜き出し例
おはしますらん有様、異事に思ひなされてみたるほどに、「降れ降れ、小雪」といはけなき御けはひにておほせらるる、聞こゆる。「こは誰て、誰が子にか、」と思ふほどに、まことにさぞかし。(讃岐典侍日記)
<訳>
(現在鳥羽天皇が)宮中にいらっしゃる様子が、(まるで自分に関係のない)他人事のように思われていたときに、 (鳥羽天皇が)「降れ降れ、小雪」とおさないご様子でおっしゃるのが、聞こえる。「これは誰か、誰の子であろうか」と思っていると、本当にその声の主は鳥羽天皇ご自身であったよ。
心中表現文
- …。「 」とて、
- …。「 」と思ふ
- 接続助詞、「 」とて、
- 接続助詞、「 」と思ふ
接続助詞には、「て、で、を、に、が、ど、ば」などがある。
心中表現の抜き出し例
中比、なまめきたる女房ありけり。世の中たえだえしかりけるが、見目かたち、 愛敬づきたりけるむすめをなん持たりける。一七八ばかりないければ、「これをいかにもして目やすきさまならせん」と思ひける。(古今著聞集)
訳
そう遠くない昔、上品である女房がいた。世の中に落ちぶれていたが、容姿容貌が、 可愛らしくなっていた娘がいたのだった。(その娘は年齢が)十七、八歳程であったので、この娘を(高貴な人と結婚させ、何とかして見苦しくない生活をさせたいと思っていた。
コメント