【高校倫理】孔子の教え・思想ポイント

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【高校倫理】孔子の教え・思想ポイントについてまとめています。春秋時代の末期、魯の国に生まれた孔子(前551年頃~前479年没)は、魯の始祖で周の礼楽(礼と音楽)を整えたとされる周公旦にあこがれて学問に打ち込んだ 50歳を過ぎて魯の大司寇(司法大臣)となって政治改革を志すが失敗し、その後は弟子たちとともに諸国を遊説し、徳治主義の理想を説いた。しかし、この理想は受け入れられることなく、69歳で帰国し、晩年は弟子の教育に専念した。その言行は、孔子の死後『論語』にまとめられた。

仁とは

孔子は、人間が社会の中で生きる上で最も望ましい心で、根本的な徳目というべきものを、仁という言葉で表した。仁について、孔子はあるとき「人を愛す」と説明した。また 自然に生まれる親愛や敬愛の心である孝悌こそ「仁の本」であるともいい、それを広くさまざまな人間関係に拡大してゆくことが仁の実践であった。

孔子の弟子の會子は、「夫子(先生)の道は忠怨のみ」と述べた。忠とは、自己を偽らない誠実なまごころである。怨は、他人の身になって考える思いやりであり、その精神は、「己の欲せざる所は人に施すなかれ(自分のして欲しくないことを人にしてはいけない)」という言葉に表される。仁はまた、信(他人を欺かない誠実な心)という言葉でも表される。「巧言令色、鮮なし仁」というように、仁とは、言葉を飾り表面をとりつくろうことではなく、偽りのない誠の心でなければならない、とした。

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仁の徳を完成するためには、礼儀作法や社会規範としての礼に従うことが必要だと孔子は考えた。孔子にとって礼とは、他者を敬い尊重する行為として、内面の仁が外面に表現されたものである。形だけ礼に従うのでなく、忠怒の心を尽くし、それが礼という形となってあらわれることが重要である。

克己

逆に言えば、本当の意味で礼を実践するためには、自己の欲望や利己心に打ち克ち、他人を尊重し、まごころや思いやりを持たなければならない。その意味で、わが身をつつしみ礼に立ち戻ることこそ、仁の精神にかなう。孔子は「己に克ちて礼に復る(克己復礼)を仁と為す」と述べている。

君子

孔子は、仁と礼とをその身に備えた理想的な人間像を君子と呼んだ。君子は学識や教養を身につけるとともに、知・仁・勇などの徳を備えていなければならない。また、君子の徳は過不足やかたよりのない、中庸を得たものでなければならない。このような君子による政治が、徳治主義である。

徳治主義とは

孔子は、徳を身につけた君子が為政者となり、その感化によって人 氏を治める政治を理想とした。こうした政治思想を徳治主義という。孔子は、「道徳をもって人民を道き、礼をもって統制するならば、人民は不正をなすことを恥じ、道徳的に正しくなる」と述べている。

  • 法治主義…法治主義とは、法や刑罰で厳しく人民を治めようとする政治思想である。孔子は、「このような政治では、人民は巧みに法の網をくぐろうとばかり考え、不正を恥じることもなくなる」として法治主義に反対した。

修己治人

孔子の徳治主義の特徴は、為政者がまず自ら道徳的修養を積み(修己)、その徳をもって人民を治める(治人)という点にある。人民も感化されて道徳的な自覚が高まり、国の秩序と調和が自然にもたらされるという。「己を修めて以て百姓を安んず」と孔子は説いた。

孔子の学問観とは

  1. 怪力乱神を語らず
  2. 学ぶ楽しさ・求道の覚悟
  3. 温故知新
  4. 学ぶこと・思うこと

怪力乱神を語らず

孔子は、神秘的・超自然的なものごとについて語らなかった(「怪力乱神を語らず」)。また、「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん (生きることの意味もつかめないのに死の意味などわかるだろうか)」として、死後の世界についても語らなかった。これらの言葉は、孔子の現実主義的・合理主義的な態度を示している。

学ぶ楽しさ・求道の覚悟

『論語』の冒頭では、「学びて時にこれを習う(おさらいする)、かた説ばしからずや」と、学問をする楽しさが語られる。また、「朝に道を聞かば、タべに死すとも可なり」という言葉は、真実の道を知ったならすぐに死んでもかまわないと、道を求める覚悟を語ったものである。

温故知新

孔子の学問の中心は、伝統的な礼楽や、先人の言行などを記した歴史の研究にある。古いことを調べるなかで、現代に通じる新しい知識や道理 を知ることができるとして、温故知新(故きを温めて新しきを知る)と表した。

学ぶこと・思うこと

孔子はまた、「学んで思わざれば則ち固く、思うて学ばざれば則ち殆うし」と述べた。書物や先生に学んでも自分で思索しなければものごとは、はっきりせず、自分で考えても学ばなければ独断に陥って危険だいう意味で、自分で考えることと謙虚に学ぶことがともに大切だとした。

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