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【高校倫理】バラモン教の教えのポイント

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【高校倫理】バラモン教の教えについてまとめています。

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バラモン教

古代アーリア人の民族宗教をバラモン教と呼ぶ。バラモン教は、ヴェーダを聖典として、自然の神々を崇める多神教であった。

カースト

インドでは、紀元前15世紀頃にアーリア人がインダス川流域に侵入 してきた。アーリア人は、先住民を征服して紀元前10世紀頃にはガンジス川流域に定着し、農耕社会を形成した。

その社会にはバラモン(祭司)を頂点とする4つの身分(ヴァルナ)を中心に、 カーストのもとになった厳しい身分制度が成立した。

<ヴァルナ(四種姓)>

  1. バラモン…祭祀を執り行う祭司階級。社会の最上位。
  2. クシャトリア…王族・武士階級。
  3. ヴァイシャ…農民・商工業者などの庶民階級。
  4. シュードラ…隷属民。最下層の階級。

ウパニシャッド哲学

前7~前4世紀頃、ヴェーダに付属する奥義書とされる 『ウパニシャッド』が成立した。これにより、ヴェーダの内容が哲学的に深められ、バラモン教の教義が整備された(ウパニシャッド哲学)。

輪廻と業

輪廻(輪廻転生)の思想によると、あらゆる生き物は、死後さまざまなものに生まれ変わり、生死を何度でもくり返す。バラモン教では、生命にも、生前における行為を業(カルマ)とよび、この業を原因として輪廻が起こるとする。

現世で善業を積めば、来世ではたとえばバラモンとして生まれ、来世では、下等な動物に生まれ変わることもある。つまり、現世での業(カルマ)の結果である、という因果応報の考え方がここにある。

解脱

無限の生死のくり返しは、不安や恐怖を引き起こすものであり、その間は決して心の平安を得られないことになる。そこで、転生の苦悩から解き放たれ、生死を超えた永遠の安らぎが得られること(解脱)を人々は願い求めるようになった。

梵我一如

解脱について、『ウパニシャッド』では次のように説いている。この宇宙の根源には、すべてを生み出す絶対的な不変の原理(ブラフマン梵)がある。また、私たち自身の奥底にも、生死をくり返し生まれ変わっても変化しない自己(アートマン、我)がある。

ところが、すべてのものはブラフマンから生まれたので、ブラフマン(梵)とアートマン(我)は、本来同一のものである(梵我一如)。そこで、真実の自己であるアートマンを自覚し、それがブラフマ ンと一体であるという真理を悟れば、輪廻から解脱することができるとされた。

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自由思想家の登場とヒンドゥー教

インドでは、前6~前5世紀頃、商工業の発達によって多く の都市が形成され、いくつもの小国家が成立した。王侯や商工業者らの実力が高まる一方で、バラモンの伝統的な権威は衰えた。

こうした社会変動期に、バラモン教の伝統や権威にとらわれず、独自の自由な思想を説く自由思想家たちがあらわれた。中でも代表的な (仏教以外の)6派の思想家は、六師外道と呼ばれた。

ジャイナ教・仏教

六師外道の中でもヴァルダマーナ(尊称マハーヴィーラ)が 開いたジャイナ教は、徹底した不殺生(生き物を殺さない)や無所有などの戒め、 厳しい苦行による解脱を説き、商人らの間に広まった。こうした状況のなかで、中道による解脱を説く仏教も登場した。

ヒンドゥー教

バラモン教はその後、各地の民間信仰と結合してヒンドゥー教となった。今日では、インドの8割以上の人が信仰する民族宗教となっている。

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