【高校政治経済】国際紛争の要点ポイントです。21世紀に入っても、世界各地で国際紛争やテロリズムが続いています。国家間の対立だけでなく、民族・宗教対立や資源をめぐる争いが紛争の原因となることも多く、シリア内戦やウクライナ侵攻などがその典型例です。また、テロリズムは国家や組織の枠を超えた脅威となり、9.11同時多発テロやIS(イスラム国)による攻撃などが国際社会に大きな影響を与えました。
本記事では、国際紛争の背景、テロリズムの特徴、国際社会の対応について詳しく解説しています。複雑な国際情勢を理解し、持続的な平和の実現に向けた取り組みを考えるきっかけにしましょう。
国際紛争の要因


- 政治的要因…国益を追求する国家間の利害の対立。
- 経済的要因…豊かな国と貧しい国との間の経済格差。
- 社会的・文化的要因…人種・民族・宗教・イデオロギーなどの相違。
| 分類 | 原因 | 主な事例 | 対策・対応 |
|---|---|---|---|
| 国際紛争 | 領土問題、民族対立、宗教対立、資源獲得競争、冷戦構造の影響 | ・湾岸戦争(1991) | ・国連安全保障理事会による制裁決議 |
| ・イラク戦争(2003) | ・国際司法裁判所(ICJ)による裁定 | ||
| ・ウクライナ侵攻(2022~) | ・PKO(国連平和維持活動) | ||
| ・中東のパレスチナ問題 | ・外交交渉による和平合意 | ||
| テロリズム | 政治的不満、民族・宗教的対立、経済格差、反グローバリズム | ・米同時多発テロ(2001) | ・国際テロ対策条約の締結 |
| ・イラク・シリアでのIS(イスラム国)の活動 | ・国連安保理によるテロ資金供与禁止決議 | ||
| ・欧州各地での爆破・銃乱射事件 | ・各国の治安強化(空港検査・情報共有) | ||
| ・国際協力による摘発 |
冷戦期の紛争

冷戦中は米ソが絡む紛争、代理戦争が世界各地で頻発。武力を伴う紛争に発展しやすい。
- フォークランド紛争…1982年、イギリス・アルゼンチン間でフォークランド諸島帰属問題を巡り、勃発。
- スプラトリー諸島問題…中国・ベトナム間でスプラトリー島を巡って起きた衝突。
冷戦後の主な武力紛争要
- ソマリア内戦…国連は軍事力を用いた第2次国連ソマリア活動(UNOSOMⅡ)を展開したが,平和創設に失敗して撤退。
- ルワンダ内戦…フツ族 ツチ族間の内戦。
- ダルフール紛争…スーダン西部で続く,反政府軍との衝突、内戦。
- チェチェン紛争…独立を求めるチェチェン共和国とロシアとの間の紛争。
- 南オセチア紛争…グルジアから独立を求める親ロシアの南オセチア地域の紛争。グルジアとロシアの武力衝突に発展。
- 東ティモール前争…インドネシアからの独立を求めて起きた紛争。国連東ティモール・ミッションによる監視下の住民投票。2002年、独立。 カシミール紛争…今なお続くインド・パキスタンによる紛争。
- パレスチナ紛争…イスラエルとPLO(パレスチナ解放機構)の間でテロや衝突、報復攻撃が続く。
民族問題

- 公民権運動…アメリカで1950 ~ 60年代に黒人の地位向上を目指した運動。
- アパルトヘイト(人種隔離政策)… 南アフリカ共和国では、自人の黒人に対する激しい差別政策が続いていたが、1991年に廃止された。
- エスノセントリズム…自民族中心主義。人種・民族問題の根幹。
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