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【高校倫理】聖徳太子の教えのポイント

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【高校倫理】聖徳太子の教えについてまとめています。

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聖徳太子の仏教理解

聖徳太子(574年から622年)は、日本で初めて仏教思想への本格的理解を示した人物である。太子は推古大皇の摂政として、大陸文化を導入しながら国政の中央集権化を進めた。

十七条憲法

聖徳太子は603年に冠位十二階を定めて豪族たちの官僚化を図り、その翌年に官僚の心得として、儒教や仏教の教えをもとに「十七条憲法(置法十七条)を制定した。

その第1条ては「和を以て貴しとなし」と定められ、和の精神が強調された。これは『論語の「和を貴しと為す」という言葉に通じる一方で、仏教の教えにも通じる。

聖徳太子は、私から見れば人はみな「夫(欲にとらわれた愚かな者」であるという自覚を持つべきだとし、欲や賞り・怒りなど の煩悩を捨て去るべきことを、「和」の実現のために説いた。

また、第2条では 「篤く三宝を敬へと説き、仏教の教えこそ万人が貴ぶべき究極のより どころであるとした。

一に曰く、和を以て貴しとなし、件ふることなきを宗とせよ。
二に曰く、驚く三宝を敬へ。三宝は、則ち四生の終のよりどころ、万国の極の宗なり。
十に曰く、念を絶ち、頭を棄てて、人の違ふを怒らされ、人みな心あり、心おのおの執るところあり。…我必ずしも聖にあらず、 彼れ必ずしも愚にあらず、共にこれ凡夫のみ。(十七条憲法)

三経義疏

聖徳太子は、中国の高僧たちの説に自説を加え、大乗仏教の経典『法華経』『勝経』『維摩経」の注釈書である三経義を著した。

世間虚仮、唯仏是真

聖徳太子の仏教理解は、それ以前の呪術的・現世利益的な仏教理解とは全く異なり、現世を超えた精神的世界の幸福を求めるものであった。太子が妻に語ったとされる言葉「世間虚仮、唯仏是真(この世は、仮のもので、ただ仏だけが真実である)」は、こうした理解を示していた。

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