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【高校政経】為替相場の変動

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【高校政経】為替相場の変動のポイントです。

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外国為替相場

  • 外国為替取引…自国通貨と外国通貨の交換の取引のこと。
  • 為替相場(為替レート)…自国通貨と外国通貨の交換比率のこと。円高→輸入に有利、輸出に不利。円安→輸出に有利、輸入に不利。

為替相場の変動要因

為替相場は自国通貨と外国通貨それぞれの需要・供給関係によって決まる。変動要因として主なものは、各国の物価水準、金利水準、国際収支の動向などのファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)である。

  • 円高…輸出減少、輸入増加→景気後退の傾向
  • 円安…輸出増加、輸入減少→景気拡大の傾向

円高と円安

為替相場図解
日本の通貨である円の対外通貨に対する価値が高まることを円高といい、低下することを円安という。

例えば1ドル200円の相場が1ドル150円となった場合、それまで3ドル600円で購入していたものが3ドル450円で購入できるようになるので、ドルに対する円の価値が 高まったということができ、円高ということになる。

逆に1ドル150円の相場が1ドル200円となった場合、円安ということになる。

日本にとっての為替

貿易では、円安は輸出に有利で輸入に不利、円高は輸入に有利で輸出に不利である。

ちなみに、日本からアメリカへの輸出が増加すると円高の方向に向かう。円高では海外へ投資する際にかかるコストが低下し、日本企業の海外への事業展開が拡大するなどの影響が考えられる。

また、日本で生活する人がドル建て預金を行っている場合、円安ドル高になれば為替差益が発生するなどの影響が考えられる。

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IMF(International Monetary Fund)

1944年、アメリカのブレトンウッズに連合国の首脳が集まり、協定を結んで、国際通貨基金(IMF)と国際復興開発銀行(世界銀行、IBRO)の設立を決めた。

IMFを中心とした戦後の国際金融・通貨体制。為替安定と貿易拡大を通じた生活水準の向上・完全雇用実現を目的とした。

国際通貨基金(IMF)

為替相場の安定のために為替制限の撤廃を促す。国際収支の赤字国には一時的に短期資金を供給する。アメリカドルを基軸通貨とし、為替相場の変動を上下1%以内に抑える固定為替相場制を基本とした。

また、外貨不足による短期的な赤字に直面した国への短期融資を行うための国際通貨SDR(特別引出権)が、1969年に創設された。ただし、融資国には緊縮財政や金利引き上げなど、厳しい条件(コンディショナリティ)が課せられた。

国際復興開発銀行(世界銀行、IBRD)

当初は、戦災からの復興・開発を目的とした。現在は発展途上国への長期融資を行い、経済開発を支援。

IMF通貨体制の動揺と崩壊

  • 金・ドル本位制…金1オンス=35ドルとして、アメリカドルを基軸通告(キー・カレンシー)とする固定相場制であった。
  • ドル不安…アメリカは、経済復興を遂げた日本・欧州との間で貿易赤字が続いた。さらに企業の多国籍化による資本収支の赤字、ベトナム戦争への介入、途上国経済援助の増加や国内のインフレが続き、経常収支の赤字が続いた。
  • キングストン合意…金・ドル交換の停止、変動相場制への全面移行が承認。

ニクソン・ショック

1971年、ニクソン大統領は金とドルの兌換を停止した。スミソニアン合意によって1オンス=38ドル、1ドル=308円にドル切り下げ。ブレトン・ウッズ体制は崩壊。1973年に先進国は変動相場制へ移行。

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