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【高校古文】方丈記のテスト対策問題

方丈記 国語
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【高校古文】方丈記のテスト対策問題です。『方丈記』は、鎌倉時代の随筆文学の代表作であり、その冒頭「ゆく河の流れは絶えずして…」は、日本文学史でも特に有名な一節です。無常観を端的に表したこの冒頭文は、定期テストや共通テストでも頻出であり、現代語訳・語句の意味・心情や主題の理解が問われます。この記事では、『方丈記』の冒頭部分の現代語訳と解説、重要語句、出題されやすいテスト問題のポイントを徹底解説します。古文が苦手な人でも安心して読める構成ですので、テスト対策にぜひ役立ててください。

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方丈記のテスト対策問題

次の古文を読んで、後の問いに答えなさい。

行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶAうたかたかは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるBためしなし。世の中にある、人と栖と、またCかくのごとし
玉敷きの都の内に、棟を並べ、甍を争へる、高き賤しき人の住まひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。

あるいは、去年焼けて、今年作れり。
あるいは、大家滅びて、小家となる。

住む人もこれに同じ。
所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二、三十人が中に、僅かに一人二人なり。

朝に死に、夕べに生まるる慣らひ、ただ水の泡にぞ似たりける。
D知らず、生まれ死ぬる人、いづ方より来りて、いづ方へか去る。また知らず、仮の宿り、誰がためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。
その、主と栖と、無常を争ふさま、言はば、朝霧の露に異ならず。

あるいは、露落ちて、花残れり。
残るといへども、朝日に枯れぬ。

あるいは、花しぼみて、露なほ消えず。
消えずといへども、夕べを待つことなし。

(1)下線部A「うたかた」と同じ意味の語句を、本文中から抜き出しなさい。

(2)下線部B「ためし」の意味を答えなさい。

(3)下線部C「かくのごとし」とは、具体的にどういうことですか、説明しなさい。

(4)下線部「知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。また知らず、仮の宿り、たがためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。」に見られる修辞法を次から二つ選びなさい。
ア:掛詞
イ:序詞
ウ:対句
エ:逆説
オ:倒置

方丈記のテスト対策問題の解答

(1)水の泡

(2)前例

(3)絶えず変化していくということ。

(4)ウ・オ

<現代語訳>
流れていく川の水は絶えることがなく、常に動き続けている。それにもかかわらず、そこを流れる水は、もう先ほどと同じ水ではない。
流れの淀みに浮かぶ水の泡も、あるものは消え、また新しい泡ができて、同じ泡がずっとそこにとどまり続けることはない。このように、人の生や住まいというものも、川や泡と同じように、常に移り変わっている。
宝石を敷きつめたように美しい都の中で、棟を並べ、屋根の高さを競い合うように立ち並んでいる、身分の高い人々や低い人々の家々も、代々受け継がれてはいるものの、果たして本当に昔のまま残っているかといえば、そうではない。

あるものは、昨年火事で焼けて、今年になって新しく建て直されている。
またあるものは、かつては大きな屋敷だったものが、今では小さな家に成り変わっている。

住んでいる人々の様子も、それと同じである。
場所こそ変わらず、人の数も多いようだが、よく見ると、昔から見知っている人は、二、三十人のうちに、わずかに一人か二人しかいない。

朝に死ぬ人がいるかと思えば、夕方に新しく生まれる人がいるというような、この世のありようは、まさに水の泡のようである。
私には理解しがたい。こうして生まれ、また死んでいく人々は、誰のために苦労して家を建て、何のために飾り立てて目を楽しませようとするのだろうか。

家とそこに住む人が、どちらが先に滅びるかを競っているかのような有様は、たとえるならば、朝顔の花と、その上に置かれた露との関係に似ている。

あるときは、露が先に落ちて、花だけが残っている。
しかし、その花も朝日を浴びれば、すぐにしおれてしまう。

またあるときは、花が先にしぼみ、露だけがまだ残っていることもある。
けれども、その露も夕方まではとどまってはいられない。

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