【高校地理】南アメリカ(南米)のポイントについてまとめています。南アメリカ州は、アマゾン川やアンデス山脈などの壮大な自然を有し、地域ごとに異なる気候や産業の特色を持つ大陸です。ブラジルのコーヒー・大豆生産、アルゼンチンの牧畜、チリの銅鉱業など、世界経済と深く結びついた産業も多くあります。また、先住民文化とヨーロッパの影響が融合した歴史や、経済格差・環境問題なども重要なテーマです。
この記事では、南アメリカ州の地理のテストで押さえておきたいポイントを、地形・気候・産業・社会の観点からわかりやすく解説します。しっかり理解して、定期テストや入試対策に役立てましょう!
南アメリカ州の各国の概要
国名 | 首都 | 特徴・ポイント |
---|---|---|
ブラジル | ブラジリア | 南米最大の国で、世界有数のコーヒー・大豆生産国。アマゾン熱帯雨林を抱えるが、森林破壊も問題に。リオデジャネイロ・サンパウロなど大都市が発展。 |
アルゼンチン | ブエノスアイレス | 広大なパンパ(草原)を利用した牧畜が盛んで、牛肉の輸出が多い。南部のパタゴニア地方は寒冷地。 |
チリ | サンティアゴ | 銅の生産量が世界一で、鉱業が経済を支える。南北に細長く、北部のアタカマ砂漠は世界最乾燥地帯の一つ。 |
ペルー | リマ | インカ帝国の遺跡マチュピチュで有名。アンデス山脈が国土を縦断し、漁業や鉱業が主要産業。 |
コロンビア | ボゴタ | コーヒーの生産が盛んで、エメラルドの産出量も世界有数。カリブ海と太平洋に面し、交易の要所。 |
ベネズエラ | カラカス | 世界有数の石油埋蔵量を誇るが、近年は政治・経済の混乱が続く。オリノコ川流域に広がるサバナ地帯も特徴的。 |
エクアドル | キト | 赤道直下に位置し、ガラパゴス諸島が有名。バナナの輸出量が世界トップクラス。 |
ボリビア | ラパス(事実上の首都) / スクレ(憲法上の首都) | 南米で唯一海に面していない国。標高の高いアンデス山岳地帯に位置し、リチウム資源が豊富。 |
パラグアイ | アスンシオン | 南米の内陸国の一つで、農業が主産業。スペイン語と先住民言語(グアラニー語)が公用語。 |
ウルグアイ | モンテビデオ | 農牧業が盛んで、特に牛肉の輸出が重要。南米の中では比較的政治が安定している。 |
ガイアナ | ジョージタウン | 英語を公用語とする南米唯一の国。近年は沖合での石油発見により注目される。 |
スリナム | パラマリボ | オランダの旧植民地で、南米で唯一のオランダ語公用国。ボーキサイト(アルミの原料)生産が盛ん。 |
フランス領ギアナ | カイエンヌ | フランスの海外県で、EUの一部。ヨーロッパのロケット発射基地がある。 |
南アメリカの自然
- 自然…北にカリブ海。中部のアマゾン川流域は、熱帯雨林(セルバ)。ブラジル高原中央部はサバナ。東部はアンデス山脈が南北に連なる。
- 歴史と社会…古くはインディオの文明が繁栄。16世紀ラテン系白人が支配。インディオ・メスチソ・ムラート・アジア圏系移民など。
南アメリカの地域・地形
- アンデス山脈…西部に高くて険しいアンデス山脈が南北に連なる。多くの鉱山都市がある。
- アマゾン川流域…熱帯雨林が広がる。
- ブラジル高原…中央部はサバナ気候で、草原が広がる。
- ラプラタ川流域…温帯でパンパと呼ばれる草原が広がる。
南アメリカの産業の特色
鉱産資源は豊富。特定の農産物や鉱産資源に依存するモノカルチャー経済の国が多い。MERCOSUR(南アメリカ共同市場)の結成→域内関税を撤廃。
中部アメリカの国々
メキシコは熱帯の高原国。綿花・銀・石油を産近は工業化。カリブ海には、社会主義国キューバなどの島国。
ブラジル
ブラジルは、鉱産資源にめぐまれた国で、鉄鉱石やボーキサイトなどの生産量は世界有数である。これらの資源と豊富な水力発電によるエネルギー資源、安価な労働力を活用して、外国資本の誘致に積極的に取り組んだ。
- 自然と社会…北部はセルバ、中央部にカンボ、南部に肥沃なテラロ白人はポルトガル系でカトリック教徒。「人種のるつぼ」。白人はポルトガル系でカトリック教徒。土地改革の停滞, 熱帯林の破壊、所得格差による貧困問題。
- 産業…コーヒー豆のモノカルチャー経済から脱皮し、重工業化。土地所有制が残る。イタピラ、カラジャス鉄山。水力発電が中心、
- 鉄鉱石…鉄鉱石は、中国・オーストラリア・ブラジルなどで産出量が多い。
アルゼンチン
アルゼンチンは、パンパの東部で企業的放牧、西部で小麦栽培。クリオーリョとよばれる南アメリカ大陸生まれのスペイン系住民は、1816年スペインからの独立を宣言、1862年現在のアルゼンチへ国名を改めた。ラテンアメリカ第4位の人口を有し国民の97%が白人である。東部の温帯草原は肥沃で、企業的小麦栽者や牧畜がさかんである。
- ブエノスアイレス…温暖湿潤気候に属し、広大な温帯草原の農牧業地帯を後背地として発展しました。農産加工のほか、金属、化学などの各種工業が発達している。
その他の国々
ベネズエラは石油・鉄鉱石。チリは銅・鉄鉱石。
- アルゼンチン…ラプラタ川流域の広がるパンパ(草原)は世界的な農業地帯。
- チリ…南北に細長い国。銅の生産量が世界一。
- ペルー…かつて栄えたインカ帝国の遺跡が多く残る。金の生産量は世界一。2008年の調査では、漁業の生産量世界第2位。
- ベネズエラ…南アメリカ最大の産油国。輸出の上位は石油・石油製品がしめている。
鉱産資源に頼る国が多い(モノカルチャー経済)
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