【高校生物基礎】DNAの構造についてまとめています。
DNAの構造
DNAが遺伝子の実体であることが解明されるとともに、DNAがどのような物質であるかも明らかになっていった。
DNA
DNAはデオキシリボ核酸とよばれる核酸の一種で、塩基と糖(五炭糖)とリン酸からなるヌクレオチドが多数鎖状につながった高分子化合物である。DNAの糖はデオキシリボース,塩基はアデニン(A)・グアニン(G)・シトシン(C)・チミン (T)の4種類である。
二重らせん構造
ヌクレオチドどうしは糖とリン酸のところで互いに結合して長い鎖のようになっている。そして、この鎖(ヌクレオチド鎖)2本が互いの塩基どうしで結合してゆっくりとらせんに巻いており、このような構造を二重らせん構造という。
ワトソン-クリックのモデル
DNAの二重らせん構造は、ウイルキンス (イギリスの物理学者)がX線回折という方法 (X線がDNAの繊維に当たって回折した像を写真にとる方法)で得たデータとシャルガフ(アメリ カ)がいろいろな生物のDNAの塩基組成を分析した結果などをもとに、ワトソン(アメリカ)とクリック(イギリス)によって提唱されたものであり(1953年)、ワトソンクリックのモデルといわれる。
DNAの構造の問題
アメリカの( )による肺炎球菌の形質転換の実験などから、遺伝子の本体がDNAであることが示された。
ある生物から取り出した2本鎖DNAについて、これを構成する4種類の構成単位の割合を調べたところ、GとCの合計が全体 の46%を占めていた。また、一方の鎖(以下H鎖とする)の構成単位としては、この鎖の28%がA, 22%がCであった。これについて次の問いに答えよ。
問1 文中の( )に入る人名を次の1~5のうちから1つ選べ。
1 メンデル
2 ハーシー
3 モーガン
4 アベリー
5 ミーシャー
問2
(1)この2本鎖DNA中のAの割合として適当なものを、次の1~7のうちから1つ選べ。
1 22%
2 23%
3 24%
4 25%
5 26%
6 27%
7 28%
(2) H鎖と対をなす鎖では、この鎖の何%がCで占められているか。適当なものを(1)の選択肢 1〜7のうちから1つ選べ。
DNAの構造の問題
問1 4
形質転換の実験なのでアベリーを選びます。
問2 (1) 6 (2) 3
(1) まず、C+G=46%なのでA+T=54%です。シャルガフ則よりA=T=27%となります。
(2)
H鎖が100個の構成単位からできているとする。するとH鎖中のA=28個, C=22個です。シャルガフ則より、他方の鎖ではT=28個, G=22個です。この2本鎖は200個の構成単位か らできていて、2本鎖中のG=C=23%なので、G=C=46個になります。H鎖にCが22個あるので、他方の鎖にはCが24個あります。よって、他方の鎖でのC=24個、すなわちC=24%となります。
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