【高校生物基礎】生物の進化、進化の証拠についてまとめています。
進化の証拠
化石が示す証拠…ふつう上の地層の化石は下の地層にある化石より新しい。新旧の化石を比較検討して進化の道筋を知る。
- 中間型の化石…始祖鳥は、ハ虫類の特徴である歯があり尾骨がある。鳥類の特徴である体表が羽毛でおおわれ翼を持つ。
- 連続的変化を示す化石…ウマの進化(林の中で木の葉を食べる小形のエオヒップスから草原で草を食べる大形のエクウスへ)
相同器官
形やはたらきは違うが、基本的構造や発生の起源が同じ。相同器官を持つ生物種は共通祖先から進化。(例)鳥の翼とヒトの腕
相似器官
形やはたらきが似ていても、基本的構造や発生の起源が異なる。(例)鳥の翼とチョウの越、セキツイ動物の目とイカの目
痕跡器官
今は退化しているが先祖では機能していたことを示す。(例)ヒトの尾骨・耳の筋肉・虫垂(盲腸)・目の瞬膜・クジラの後肢
反復説
「国体発生は系統発生(進化)をくり返す」。類縁関係がある生物どうしは初期発生に共通点が見られるというヘッケルの考え。
適応放散
共通の祖先を持つ生物がさまざまな異なる環境に適応して多様な系統に分かれること。(例)有袋類(コアラ、フクロモグラなど)
分子進化
生物種が異なると、ヘモグロビンなど、同じタンパク質でもアミノ酸配列が異なる。進化の過程でDNAの塩基配列が変化したためて、違いが少ないほど近縁で、分岐した年代は新しい。
ヒトへの進化
原始食虫目から霊長類へしていく際に、哺乳類の適応放散。ツパイに似た原始食虫類の仲間から樹上生活に移行、初期の霊長類誕生。
霊長類の特徴
樹上生活への適応が知能の発達につながる。
- 腕渡りが可能な肩関節の回転。
- 枝をつかみやすい指・親指が他の指と向かい合い、平爪に。
- 視覚の発達…両目が前方を向き立体視。色覚の獲得。
ヒトの特徴
最大の特徴は直立二足歩行。
- 脊椎・脳…S字状の脊柱, 垂直に支えられた頭骨、脳容積の増加
- 顔・歯…眼窩上隆起の退化、U字型の歯列。犬歯の小形化
- 骨格・手足…短く幅広く丸い骨盤、長い下肢(足)、手の発達
ヒトの誕生
- 600万年前…アフリカの草原で地上生活をする直立二足歩行の職人(アウストラロピテクス)誕生。(100万年前頃絶滅)
- 230万年前…原人出現。石器をつくる。
- 60万年前…旧人が出現。寒冷なヨーロッパに適応。
- 20万年前…アフリカの旧人から新人(ホモ・サピエンス)へと進化。
単一起源説
約15万年前にアフリカを出た新人が、寒冷・乾燥など環境を克服して世界中へ広がり現在のヒトの祖先となったとする説。
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