【大学入試小論文】少子化の背景・問題点・解決策のポイントついてまとめています。
少子化問題
学部を問わず、大学入試小論文において、幅広い大学が出題されることが多い、課題の1つです。少子化問題に関して、その背景、問題点、解決策の観点からみていきます。
少子化の背景
出生率は低下し、平均寿命はのびている。 一人の女性が一生のうちに産む子どもの平均人数を出生率(合計特殊出生率)というが、その割合は年々低下している。
<背景>
- 結婚年齢が高くなってきたこと
- 働く女性が増えて子育てと仕事の両立がむずかしいこと
医療の進歩や食生活の充実などで平均寿命はのび、日本は世界でも有数の長寿社会となっている。
少子化の問題点
日本の加速する少子化の問題点です。2005年の合計特殊出生率(=出生率の指標)は1.26まで低下、その後は、1.30前後で推移【最新発表の2022年は1.26】。
急ピッチに進む少子化を国民が望んでいるのであれば問題はない。大半の女性は職場・社会・育児環境の不備が 原因で子供を持てずにいる。「産みたいのに産めない」という状況であることに問題がある。
<具体的な問題点>
- 女性の社会進出が進んでいるにもかかわらず, 育児休暇・勤務時間の緩和など、職場での支援が得られにくい
- 保育所などの子育て支援体制が十分でないため、仕事との両立が困難である
- 核家族化、夫の転勤で共に子供を見てくれる人が近所にいないため、育児の心理的・身体的負担が大きい
2003年、国は「少子化社会対策基本法」を制定。2009 年に「少子化対策に関する特別世論調査」を実施、今後の対策の参考としている。
少子化対策
安心して子供を産み、育て、子育て中の家事支援もある社会的環境を早急に整えることである。
例えば、母親が働いている・いないにかかわらず、様々なニーズに合わせた保育システム(乳児保育・長時間保育・産休明け保育・夜間保育、障害児の統合保育・一時保育・病予後保育・休日保育など)を整備すること。
また、企業の育児支援システムを義務付け、違反した際の罰則なども決め、仕事の両立・男性の育児参加が社会全体に確実に普及するようになどが挙げられます。
【まとめ】少子化問題のまとめ
【背景】日本の少子化は、高齢化、女性の社会進出、経済不安など多くの要因が絡み合っています。結婚適齢期の遅延や未婚率の上昇が、出生率低下に繋がっています。
【問題点】結果として、少子化は経済への負担増、労働力不足、社会保障制度への圧力増大など多面的な社会構造の不安定化を引き起こす。地域社会や企業の持続可能性にも悪影響を及ぼしています。
【解決策】働き方改革やワークライフバランスの促進、育児支援の強化など、労働環境の整備が必要です。教育制度の見直しや出産後のサポート体制の拡充も重要です。更に、移民政策や多様な家族形成の支援を通じて、社会全体での意識変革が求められます。
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