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【大学入試小論文】心の友(親友)についての解答例

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大学入試・小論文解答例「心の友(親友)について」です。3つの解答例とそれぞれに対して講評・アドバイスをしています。

<問題>
筆者の述べる「心の友」を作っていくためにどのようにしていったらよいか、あなたの考えを400字以内で述べなさい。

<筆者が主張する「心の友」>
「物理的な出会い」は自分からアクションを起こして意識的に人と出会い友好関係を築いてくこと。一方、「化学的な出会い」は無意識的に共通点を探し、友人関係に発展していくことであると筆者は考えている。 また、筆者の独自の考えである「ヒューマン・ケミストリー」によって得られる友は本当の意味の心の友であり、友人のドイツ人の話も交えながら、それが「物理的な出会い」の中で得られることはないと主張している。

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心の友(親友)についての解答例

【解答例1】著者の述べる「心の友」とは、化学的な出会いから生まれる。そのような出会いは数少なく、そう簡単には出来ないという。その出会いのチャンスを掴むためには、まず自己の個性を深く理解する必要があると考える。自分がどのような価値観を持ち、どのような性格であるのかを見つめ直すことは、同じような相手を見つけるための前提になる。

そして、受け身にならず、常に自ら出会いを求めて、何事も能動的に経験するべきだ。私は、自分の殻を破るべく、昨年全国から士気の高い高校生が集うリーダー研修に参加した。そこでは、一緒にいるだけで安心し、素で語り合える同志と出会うことができた。いわゆる「心の友」だ。彼女は、北海道の1つ年上の先輩であり、住む場所も年齢も性格も離れている。きっとこの研修に参加しなければ出会うことはなかったかもしれない。

自己を深く理解し、主体的に経験を重ねることが、「心の友」を作る大切なきっかけになる。

【解答例2】心の友を作るためには相手の相性や考え方を感じとる前に自分についてもっとよく知ることが大切だ。自分の事物に対する価値観、考えや意見の表現の仕方を認識しそれを相手にどう発信しているかを知っていなければ、到底自分の要素に合った人を感じることはできないだろう。また、日常生活で相手に意見や感情を無理やり合わせようとせず、ありのままの自分でいることが必要条件だ。いつまでも本性を隠していると化学的な出会いで心の友を作る機会を求める相手もその機会を損なう可能性がある。

私は新しい環境でこそ心の友を作る最大のチャンスであると考える。人は居慣れない環境にいるとき誰かとつながろうとし、自発的に自分と会った人を感じ取りその人に接近する傾向がある。そのような中で出会った人たちこそお互いに新しい発見があり、それが人生の財産になるはずだ。そのような中で出会うことができる人こそが心の友なのではないか。

【解答例3】「心の友」を作っていくためには、人との出会いは一期一会であるということを意識して接すると良いと考える。筆者は物理的な出会いと化学的な出会いを比較して、物理的な出会いの中では「心の友」は、そう簡単にはできないと述べている。しかし、どちらの出会い方でも自分次第で「心の友」を作ることは可能である。

実際に私は、高校という意識的に集まる場所の中で「心の友」と出会うことができた。筆者の考えでは、この出会い方は「物理的な出会い」に分類される。だから、どちらの出会い方の方が「心の友」ができやすいということはないと考える。一つ一つの人との出会いやその機会を大切にしていれば、出会い方などは関係なく「心の友」ができるのだ。

また、筆者が例示している物理的な出会いのドイツ人と日本人の政治家の話は、大臣であるという立場が邪魔をして自分の意見を述べることができなかったとは考えられないだろうか。もし、このドイツ人と日本人の立場の関係が、政治家でも大臣でもなければ、もっと仲を深めることができたのかもしれない。

そもそも、友達と心の友の線引きは人それぞれだ。だから、お互いに「心の友」だと思えるような人にできるだけ多く出会うことは難しいことだが、それは人生に豊かさをもたらすと考える。

心の友(親友)についての講評(抜粋)

【解答例1の講評】心の友を作るために自己理解と積極的な経験が重要であることは読み取れます。論文の構造が明確ではありません。導入、本文、結論の部分を明確に区別し、一貫性のある議論を展開するように心がけましょう。

<例>
導入:心の友とは、人生の中で貴重な存在であり、深い絆で結ばれた友人のことである。心の友を見つけることは、精神的な充足感や支えを得る上で重要だ。

本文:心の友を作るためには、まず自己の個性を深く理解する必要がある。自分がどのような価値観を持ち、どのような性格であるのかを見つめ直すことは、同じような相手を見つけるための前提となる。その後、受け身にならず、常に自ら出会いを求めて、何事も能動的に経験するべきだ。この積極的な姿勢が、心の友との関係を築く上で重要な役割を果たす。

具体的な例として、私自身の経験を挙げる。昨年、全国から士気の高い高校生が集うリーダー研修に参加した。そこで、一緒にいるだけで安心し、素で語り合える同志と出会うことができた。彼女は、北海道の1つ年上の先輩であり、住む場所も年齢も性格も異なっていた。その研修に参加しなければ彼女とは出会うことがなかったでしょう。

結論:自己を深く理解し、主体的に経験を重ねることが、心の友を作る大切なきっかけとなる。

【解答例2の講評】論拠の提供があるといいです。つまり、自己理解が心の友を作る上で重要であるという主張について、理論的な裏付けや具体的です。心理学や関連する研究からの引用や具体例を挙げることで、主張を裏付けることができます。

<例文>
自己理解が心の友を作る上で重要であるという主張は、心理学の研究からも支持されている。例えば、心理学者のエリク・エリクソンは、自己同一性の発達に関する理論で知られている。エリクソンによれば、自己理解は青年期に特に重要であり、自己のアイデンティティや役割を確立する過程で他者との関係性を築く基盤となるとしている。このような研究からも、自己理解が心の友を見つけるための1つの要素だ。

【解答例3の講評】 論文の構造が明確ではなく、議論が論理的な流れに欠けています。論点を明確にし、導入、本文、結論の各セクションを明確に区別し、一貫性のある議論を展開することが重要です。

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