【高校古文】覚えておくべき敬語の一覧です。
覚えておくべき敬語の一覧
- 尊敬語…動作の主体(主語)を高めるいい方 (例)のたまふ(おっしゃる)
- 謙譲語…動作の受け手を高める言い方 自分をへりくだって(下げて)相手を高める (例)奉る(差し上げる)
- 丁寧語…読者や聞き手に対する丁寧な言い方 (例)侍り・候ふ(あります/おります)
尊敬語
- あそばす…なさる
- います…いらっしゃる
- いまそがり…いらっしゃる
- おはす…いらっしゃる
- おはします…いらっしゃる
- 仰う…おっしゃる
- 思す…お思いになる
- 思ほす…お思いになる
- 思しめす…お思いになる
- 大殿ごもる…おやすみになる
- 聞こす…お聞きになる
- 聞こしめす…お聞きになる
- 御覧ず…ご覧になる
- しろしめす…お治めになる、知っていらっしゃる
- 奏る…お召しになる
- 給ふ(四段)…お与えになる
- たぶ…お与えになる
- たまはす…お与えになる
- つかはす…おやりになる
- のたまふ…おっしゃる
- のたまはす…おっしゃる
- ます…いらっしゃる
- まします…いらっしゃる
- 参る…お召しになる
- 召す…お召しになる、ご覧になる、お乗りになる、お呼びになる
- をす…お召しになる
謙譲語
- 承る…うかがう
- 聞こゆ…申し上げる
- 聞こえさす…申し上げる
- 啓す…申し上げる
- 候ふ…お仕え申し上げる
- 奏す…申し上げる
- 奏る…差し上げる
- 給ふ(下二段)…~です、~ます
- 賜る…いただく
- つかまつる…お仕えする、いたす、してあげる
- つかうまつる…お仕えする、いたす、してあげる
- 侍り…お仕え申し上げる
- 申す…申し上げる
- 参らす…差し上げる
- 参る…参上する・差し上げる
- 詣づ…参上する
丁寧語
- 候ふ…あります、おります
- 侍り…あります、おります
敬語の補助動詞
敬語は、単独で使われている場合は、ふつうの動詞のように使います。 一方、敬語が動詞の下にくっついている場合は「補助動詞」の働きをします。
(例)
殿、給ふ。 (殿が、お与えになる。)→本動詞の用法
殿、帰り給ふ。(殿が、お帰りになる。) → 補助動詞の用法(「帰る」という動詞の下に付いているため) で、敬語が補助動詞の場合、動詞に次の意味を添えます。
- 尊敬の補助動詞(お~になる・~なさる)【例】帰り給ふ(お帰りになる)
- 謙譲の補助動詞(~申し上げる) 【例】養ひ奉る(育て申し上げる)
- 丁寧の補助動詞(~です・~ます) 【例】聞き侍り(聞きます)
敬語を探す(例)
むかし水無瀬にかよひ給ひし性の親王、例の狩しにおはします供に、馬の頭なる翁つかうまつれり。日頃へて、宮にかへり給うけり。御送りして、とくいなむとおもふに、大御酒たまひ、禄たまはむとて、つかはさざりけり。(伊勢物語)
訳
昔水無瀬(の離宮)にお通いになっていた惟喬の親王が、いつもの狩にいらっしゃる(その)お供に、馬の頭である翁がお仕え申し上げた。何日か滞在して、(京都の)本邸に帰りなさった。(親王の)お送りをして、 早く帰ろうと思ったが、(親王は)お酒をお与えになり、褒美をお与えになろうとして、お返しくださらなかった。
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