【高校生物基礎】細胞群体についてまとめています。
細胞群体
細胞群は、単細胞体と多細胞体をつなぐもので、一定数の細胞が集まって、一見個体のようなまとまりをもつものを細胞群体という。細胞群体は、単細胞体とも多細胞体ともつかない変わった生き物である。
クラミドモナスとボルボックス
春になって水がぬるむと、池や沼の水が緑色になり、水を調べると緑藻植物がみつかる。
- 緑藻植物…2本のべん毛をもった単細胞のクラミドモナスから進化したと考えられている。
ユードリナはクラミドモナスのような細胞が16~32個集まって群体をつくり、プレオドリナ(ヒゲマワリ)は32~4個の細胞が、ボルボックス(オオヒゲマワリ)は512 ~1024個の細胞がそれぞれ集まって群体をつくる。細胞が分裂しても離れないでいると、2→4→8→16→32→64→128→256→512→1024 と倍増するので、これらはより多くの細胞が集まって共同生活をするようになったと理解することが
できる。
細胞どうしのつながり
細胞群体の細胞の集まり方には差があり、細胞をばらばらに離しても独立生活できるものと独立生活できないものがある。一般に細胞の数 が増すにつれて細胞どうしのつながり合いが密接になっていくので興味深い。ユードリナは単に同形・同大の個体の集合体で、離しても独立して生きていける。
プレオドリナ
プレオドリナでは上半分の細胞は小さく、下半分の細胞は栄養分を蓄えていて大きく、形態のうえでも分化が起こっていて、細胞は離れては生活できにくくなっている。ボルボックスではそれぞれの細胞が原形質の糸で連結し合っていて、ある細胞は無性生殖によって新しい群体をつくり、ある細胞は卵や精子になって有性生殖を行うが、残りの細胞はもっぱら光合成を行って栄養分をつくるというように分化が進み、全体が1個体のように進化している。
細胞群体と群体
- 細胞群体…単細胞体がいくつか集まって1つの個体のような集合体となっているものを細胞群体という。
- 群体…分裂や出芽などで増殖した多細胞生物が集まって、共通のからだや組織として互いに連絡している集団を群体という。
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