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【大学入試小論文】科学技術の活用の解答例

科学技術の活用アイキャッチ画像 小論文
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現代社会は、科学技術の進歩によって大きく変革しています。私たちの生活は、日々新たな技術によって便利になり、効率化が進んでいます。しかし、この科学技術の活用には、環境問題や倫理的な課題も伴います。特に、地球規模の問題に対して科学技術が果たす役割は極めて重要です。地球温暖化やエネルギー問題、資源の枯渇といった課題に対し、どのように科学技術を活用すべきかが問われています。本記事では、これらの問題を解決するための科学技術の活用方法とその未来への影響について考察します。

【問題】地球の人口は、この50年間に爆発的に増加しています。そのため我々は現在そして未来に様々な課題に直面することが考えられます。これらの課題の中で、科学技術を持って解決できるであろうと考えられる地球規模の課題を一つ上げ、人口の爆発的な増加でその課題が生じる理由を述べ、その問題解決のために科学技術をどのように活用するのか、あなたの考えを800字以内で述べてください。
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(ある人の解答例)地球温暖化に立ち向かう新たな挑戦

人口の爆発的な増加に伴い、さまざまな社会的課題が浮かび上がるが、その中でも特に深刻なのが地球温暖化である。人間の増加により消費が加速し、それに伴って生産活動も増加する。生産活動が増えることによって、工場から排出されるCO2の量も増大し、これが温室効果ガスを増加させ、地球の温暖化を促進する。地球温暖化は自然環境のみならず、社会全体にも多大な影響を与えるため、早急な対策が求められている。この問題に立ち向かうために、私は以下の三つの科学技術を挙げ、解決への道筋を描く。

まず第一に、新エネルギーの開発が必要不可欠である。現代の日本において、火力発電は主要なエネルギー源であり、石油や石炭といった化石燃料の利用はCO2を大量に排出する原因となっている。しかし、今後はこれら化石燃料をCO2排出量の少ないバイオマス燃料や、再生可能エネルギー(太陽光や風力発電など)に置き換えていくことが求められる。再生可能エネルギーの導入が加速すれば、化石燃料依存を減少させ、温暖化への影響を抑制することができる。

第二に、燃料電池車の普及を進めることが挙げられる。現在、日本国内で主流となっているガソリン車は、走行時に大量のCO2を排出しており、この点が温暖化を加速させる要因の一つとなっている。これに対し、燃料電池車は水素と酸素を燃料として走行し、排出されるのは水蒸気のみである。水素ステーションを増設し、充電施設を整備することによって、燃料電池車の普及を促進し、ガソリン車の排出ガスを削減することが可能となる。現時点ではガソリン車の数が圧倒的に多いが、燃料電池車や電気自動車への置き換えが進むことで、温暖化対策の大きな一歩となるだろう。

第三に、製品製造過程でのCO2排出削減が重要である。多くの産業において、ボイラーやモーターなどが大量の電力を消費しており、その結果として多くのCO2が排出される。しかし、これらのデバイスの効率を向上させることにより、エネルギー消費を削減し、CO2排出量を抑えることが可能である。また、工場内で排出されるCO2を資源として再利用する「カーボンリサイクル」の技術も進展している。現在、CO2はドライアイスや溶接などに使用されているが、これらの利用方法では十分な量を有効活用できていない。今後はこの分野での研究をさらに推進し、CO2を有効に資源化する技術の開発が求められる。

私は、これらの三つの技術が融合し、地球温暖化対策に繋がると信じている。新エネルギーの開発、燃料電池車の普及、そして製造過程でのCO2削減の取り組みを進めることで、持続可能な社会を実現する道が開けるであろう。地球温暖化は人類全体の問題であり、一国の取り組みでは限界がある。国際的な協力のもと、これらの技術を広め、温暖化の進行を食い止めるために、私たち一人ひとりが積極的に行動することが求められている。

【一般論】科学技術の活用の一般例

■再生可能エネルギーの開発
・太陽光、風力、水力などの再生可能エネルギーの研究開発を促進し、持続可能なエネルギー供給を確保します。
・エネルギー貯蔵技術の改善により、変動する再生可能エネルギーの安定的な利用が可能となります。

■環境技術の進化
・汚染物質の検出や浄化技術の開発により、大気、水、土壌の環境保全を強化します。
・CO2の吸収や削減技術に注力し、気候変動への対応を進めます。

■デジタル技術の活用
・ビッグデータ解析や人工知能を利用して、効率的な資源利用や生産プロセスの最適化を実現します。
・インターネット・オブ・シングス(IoT)を活用し、スマートな都市や産業を構築します。

■バイオテクノロジーの発展
・遺伝子編集技術を利用して、作物の耐候性や収量の向上を実現し、食料生産の安定性を高めます。
・バイオリサイクル技術により、廃棄物の再利用を促進します。

■医療技術の進歩
・新薬や治療法の開発を支援し、健康寿命の延伸や感染症の対策を進めます。
・テレメディシンや健康モニタリング技術を活用して、医療のアクセスを向上させます。

■宇宙技術の応用
・衛星技術を利用して、気象予測や農業のモニタリング、自然災害の予知などを実現します。
・宇宙からの資源探査や太陽光発電衛星の開発により、新たなエネルギー資源の利用を模索します。

その他類似の出題テーマ例

他の大学応用化学科では以下のような日常生活に関わる問題が出題されることも
【出題テーマ例➊】
「材料開発」を通じて、化学は工学の様々な分野へ大きな貢献をしてきました。この姿勢はこれからの将来に向けても変わりません。なぜなら、この活動がないと、世の中の物は何も作れないからです。言い換えれば、新しい材料が開発されることによって、はじめて機能的な新製品が作り出されるのです。そこで、あなたの身の回りの製品を挙げ、その製品を作り上げるのに必要な「材料開発」に関して、あなたの考えを具体的に述べなさい。(800字)

【出題テーマ例➋】
「化学」はこれまでに「人の生活」に対してさまざまな影響や貢献、害などを及ぼしてきた。例えば、窒素と水素からアンモニアを合成するハーバー・ボッシュ法が確立されたことによって、アンモニアを原料とする窒素肥料が大量に製造され、世界の食糧増産、人口増加を支えている。このような例を挙げて(ハーバー・ボッシュ法以外で)、これまでに「化学」が「人の生活:にどのように影響を及ぼしてきたか、説明しなさい。また、今後「化学」が「人の生活」にどのような役割を果たすべきか、具体例をあげ、あなたの意見を述べなさい。(800字)

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