【大学入試小論文】学習する意味の解答例です。
【問題】学習する意味について、あなたの考えを書きなさい。
学習する意味の解答例
学習することの意味とは見識を広げ、生きる力を身に付けるためだと思う。学習することによって物事の正誤を見極め正しい判断をすることが出来るようになり、困難にぶつかった際には自分の持っている知識から解決策を見出すことを可能にするからだ。
私は本を読む際に分からないことがあれば、その都度辞書をひいたりインターネットで調べたりしている。しかし、それを繰り返すことで知識を身に付け、その回数は段々減っていった。これは誰かとコミュニケーションをとる際にも同じことが言える。聞き慣れない単語が出てきた際にその都度、相手に質問すると話の腰を折り、会話のキャッチボールは崩れる。しかし、知識を身につけることによってその回数は減り、会話のキャッチボールが成立するようになる。ここで私が述べている知識というのは、学校の授業によって得られる知識だけを意味しない。生きていく中で様々な経験をし、沢山の事柄を学ぶことによって得た知識が、私達がこれから生きていく中で沢山の手助けをしてくれるだろう。
歴史や漢文・古文などの過去の出来事や作品について学ぶことは必要ないと思う人がいるかもしれない。しかし、過去に起こった出来事やその当時の人々の知恵・思想を学ぶことで現在の問題と結び付け、解決策を見出したり、これから起こる出来事について推測したりすることが出来るようになる。現代は、電気・ガス・水道を十分に使うことができ、食料や移動手段についても私たち日本人がすぐさま困ることはさほどないだろう。しかし、昔はそうではなかった。過去を生きる人々がそのような時代をどう生き抜いていたのか学ぶことにより、これから起こる出来事にも対応することが出来るようになるはずだ。
様々な知識を身につけることで問題解決能力を養ったりこれからどのような出来事が起こるのか推測したりすることが出来る。このような点からも、学習することの意味は見識を広げ、生きる力を身につけるためだと思う。
学習する意味についての解答例の講評(一文抜粋)
知っていること、思いついたことを書いている印象。もう少し、構成・展開を考えて、主張に一貫性を持たせたいです。もう少し、自分の意見を絞り(あれやこれや書かず)、自分の主張に関する裏付けや根拠がほしいです。そうすることで、深みと説得力が増しますまた、視野を広げてみましょう。学習について、一般的にはどう思われているのか。歴史的にどうだったのか。客観性や時間軸(歴史、現在、未来)も一つの引き出しとして持っておきたい。
表現のクオリティ:論文は基本的にクリアで読みやすいですが、いくつかの文が冗長であると感じられる部分があります。文を簡潔にまとめ、余計な言葉を省くことで効果的な表現が可能です。
(原文△)生きていく中で様々な経験をし、沢山の事柄を学ぶことによって得た知識が、私達がこれから生きていく中で沢山の手助けをしてくれるだろう。
(修正案)知識を増やすことで、聞き慣れない言葉によるコミュニケーションの障害が減り、円滑な対話が可能になる。
論理の流れ:論文の流れは一般的に良好ですが、各段落の最後に次の段落へのつながりをもたせるとよりスムーズに読まれます。
(原文△)歴史や漢文・古文などの過去の出来事や作品について学ぶことは
(修正案1)一方で、歴史や漢文・古文などの過去の出来事や作品について学ぶことは
(修正案2)また、学校の授業だけでなく、生活全般から得た知識が重要です。歴史や文学を学ぶことは、
学習する意味についての解答例の添削(一部抜粋)
【1】修正部分は、直接赤にしています。
×いちいち→その都度
【2】最後の段落は、しっかりまとめられていますが、一文が長すぎたので、一旦、文を切りましょう。
【3】少々、一文が長くなる傾向があるので、気を付けましょう。
△「様々な」を使うときは、「~など様々な」と~のところに、1つぐらい具体的な事例を付けるようにしましょう。特に思い浮かばないときは、使わなくていいです。様々だけでは、たとえば何?って聞きたくなります。「様々」や「いろいろな」は、具体性がないと自分の知識のなさを露呈してしまう危険性があります。
一般的な学習する意味
- よりよく生きるために学習
- 世界を普遍的に理解するために学習
- 善し悪しについて、人々の共通理解を深め、広めなくてはならない。そのためにも学習する
- 人類の未来を見極め、自分たちの生活を見極められるよう、学習する
- 過去の叡智を未来の人類へつなぐ責務があるから
- まだ解決できない人類の課題への次なる研究への土台となるから
生物的見解を考慮した学習する意味
学習する意味は、弱肉強食の生態系において、人間は学習することで、その生存競争に勝ってきた。学習する意味は、そのことからも、生きるためというのが第1の理由になるであろう。
そういう背景を知ったうえで、「世界の成り立ち」や「自分の存在意義」などという問いを発し、教育を施し、人類の発展に寄与し続けるために、学習する意味はあるというが第2の理由となる。
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