【高校生物基礎】生物の分類法と系統についてまとめています。
生物の分類法と系統
種とは、生物分類の基本単位。土適の形態や特徴を持ち、交配して、と加能力を持つ一線をつくることができる生物群。地球上で名前のついている生物種は150万種以上。
分類の方法
- 系統分類(自然分類)…進化の道すじにもとづく類縁関係(系統)に沿った分類。体制・生殖・発生の仕方、生活様式、遺伝子の塩基配列などを比較。系統を樹形図で表したものを系統備という。
- 人為分類…わかりやすい形式や人間の都合による単純な分類。
分類の段階
集団の持つ共通性で段階的にピラミッド形に分類。類似した種をまとめたものを属、近縁の属をまとめたものを科というように、生物を種・属・料・目・綱・門・界の7段階にまとめる。
- (例)イヌ…動物界 セキツイ動物門哺乳綱食肉目イヌ科イヌ属イス各分類段階の下位に「亜」または上位に「上」をつけて、細分化することもある。被子植物・種子植物門 被子植物亜門など。
学名
リンネが考案した世界共通の種の名前。
- 属名と種小名とで表記(二名法)。(例)ハツカネズミの学名は、Musmusculate (Musが属名、musculate が種小名)
- ラテン語またはラテン語化。ふつうイタリック体で表示。
- 1つの種に有効な学名は1つ。1度命名されたら原則変更できない。
生物の界の分類
二界説
植物界と動物界の2つに大きく区分。古くからの分け方。
- 植物界…葉緑体を持ち独立栄養。細胞壁を持つ。運動性の欠如。
- 動物界…従属栄養。感覚器官を持つ。運動性を持つ。
五界説
ホイタッカーが提唱。原核生物と真核生物に大別し、真核生物を単細胞生物の原生生物界と,菌界・植物界・動物界に大別。
- マーグリスの五界説…単細胞生物だけでなく、藻類(海藻の仲間)や粘菌など体制の単純な生物を原生生物界にまとめた。
生物の分類の問題
次の文の( )に適する語を語群から選んで入れよ。
生物を系統分類(自然分類) するときの基本単位は( 1 )である。世界中共通( 1 )名を( 2 )名という。近縁な( 1 )をまとめて( 3 ), ( 3 )をまとめて( 4 )、さらに目、( 5 ) 門というように分類には段階があり、最も大きな単位が( 6 )である。
A. 界 B. 種 C科 B. 種 C. 科 D. 類 E. 学 F. 属 G.綱
生物の分類の問題の解答・解答
答 1B, 2E, 3F, 4C, 5G, 6A
分類の基本単位は種で(さらに亜種を設けて細かく分ける場合もある),その上位の区分が,順に属-科目綱門となり、最も大きな分類単位が界である。身近な生物には,地方 や成長段階などによって同じ種でもさまざまな名前で呼ばれることがあるが,日本での正式な 生物種名(標準和名)は1つに決められている。さらに世界で共通の生物種名が学名で,リンネが考案した方式にもとづき,ラテン語またはラテン語化した言葉を用いて, 属名+種小名の二名法で表記する。
〔分類のヒエラルキー (階層構造)〕
種く属<科く目く綱<門<界
分類の方法の問題
次の分類に関する記述のうち, 最も正しいものはどれか。
1 シャムネコとペルシャネコはいずれもイエネコという同じ種の動物どうしで あり, 自然交配で生殖能力のある子をつくることができる。
2 エンドウは草本植物なので, 木本植物のネムノキよりも草本植物のノアザミ のほうが近縁である。
3 細胞壁がある生物はすべて植物である。
4 イソギンチャクは海底に固着して生活するので植物界に属する。
5 学名は分類にもとづいて名付けられるので,シマヘビとカナヘビは同じ属に 分類されることがわかる。
分類の方法の問題の解答・解説
答 1
2いずれも植物界被子植物門に属し, 生活 検討 形を見るとエンドウとノアザミは同じ草本植物 で類似しているが, キク科のノアザミよりもエ ンドウと同じマメ科のネムノキのほうが近縁。
3二界説では細胞壁を有することが植物界の生 物の重要な特徴の1つとしてあげられていた。しかし,原核生物の細菌やラン藻 (シアノバクテ リア), 菌界に属するキノコやカビの仲間などの 細胞にも細胞壁は存在する。
4 イソギンチャクは多細胞の真核生物ではあるが,他の動物などを捕食する動物である (刺胞 動物門に属す)。
5 シマヘビやカナヘビは和名であり, 学名とは 異なる。両者は同じハ虫綱有鱗目に属するが, シマヘビはヘビ亜目ナミヘビ科, カナヘビ(ニ ホンカナヘビ) はトカゲ亜目カナヘビ科。
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