【高校地理】世界の水産業についてまとめています。水産業は世界各地で重要な産業のひとつであり、地域によって漁業の種類や特徴が大きく異なります。漁獲量の多い国や漁場、養殖業の発展、環境問題など、近年の水産業を取り巻く状況は多様化しています。本記事では、世界の主要漁業地域、水産資源の利用、養殖業の発展、そして環境問題といったポイントを整理し、高校地理の学習に役立つ情報をまとめました。テスト対策や理解を深めるために、ぜひ活用してください!
世界の水産業・漁業
項目 | 内容 |
---|---|
大漁場の成立条件 | 寒流と暖流が交わる潮目(好漁場)、大陸棚が広がる浅海、沿岸に栄養豊富な海域がある |
世界の水産国・大漁場 | 主要水産国:中国、インドネシア、アメリカ、日本、ペルーなど / 大漁場:北西太平洋(日本沿岸)、北東大西洋(ノルウェー沿岸)、ペルー沖(アンチョビ漁)、ニューファンドランド(カナダ沿岸) |
漁業環境の変化 | 乱獲による資源枯渇、環境汚染、気候変動の影響、海洋保護区の設定、持続可能な漁業の推進 |
漁業の種類 | 沿岸漁業(小規模・伝統的)、沖合漁業(中規模・商業的)、遠洋漁業(大型船での長期操業)、養殖業(海面・陸上養殖) |
漁業協定 | EEZ(排他的経済水域)の設定(200カイリ以内)、国際的な漁業資源管理協定(ICCAT、CCAMLRなど) |
開発輸入 | 自国で消費する水産物を他国から輸入(日本は輸入依存度が高い)、マグロ・エビ・カニなどの需要が多い |
コールドチェーン(低温流通機構) | 冷蔵・冷凍技術の発展により、遠隔地でも鮮度を保った水産物の流通が可能(例:生鮮マグロの空輸) |
養殖業 | 天然資源の減少に対応し、安定した生産を可能にする手法。日本ではノリ・カキ・マダイ養殖が盛ん / 中国・ノルウェーではサーモン養殖が発展 |
大漁場の成立条件
- 自然的条件…大陸棚やバンク(浅堆)。潮目(潮境)。天然の良港。
- 社会的条件…消費市場に近いこと。資本主義と高度な技術。
世界の水産国・大漁場
水産国・漁獲高では、中国・ペルー・日本・チリ・アメリカなど。
- 世界の大漁場…北東大西洋漁場(大陸棚・バンク・漁港ベルゲン)、北西大西洋漁場(バンク・メキシコ湾流・ラブラドル海流)、北東太平洋漁場、北西太平洋漁場(オホーツク海・日本海・東シナ海)。
漁業環境の変化
水産資源の枯渇が懸念される。→1970年代、排他的経済水域(200海里漁業専管水域)を設定。外国漁船の制限、入漁料の徴収など。→日本は、養殖業や栽培漁業に力を入れる。
漁業の種類
遠洋・沖合・沿岸漁業や養殖漁業・栽培漁業などがあります。
- 遠洋漁業…大型船で太平洋やインド洋などで数か月 以上の長期間、漁を行う漁業
- 沖合漁業…中型船で 40kmぐらいの沖で漁を行う漁業
- 沿岸漁業…海岸近くで、 日帰りで漁をする小規模な漁業で、個人経営が多い。
- 養殖漁業…いけすなどの人工的な施設を使って魚介類を育て、大きくなってから出荷する漁業。はまち(ぶり)や、かきほたて貝などや、のり・わかめなどの海そう類の生産が多い。
- 栽培漁業…卵からかえして稚魚まで育てたあと、海などに放流し、成長してからとる漁業
漁業協定
世界の水産業においては、資源の保護や漁場の確保をめぐって、多くの条約協定が締結されている。1953年には日本とアメリカ合衆国およびカナダとの間でサケ・マス・オヒョウの資源保護のための条約が結ばれたのを初めとして、1956年には日本とソ連との間でサケ・マス・カニに関する漁業協定が締結され、後にニシンも対象に加えられることになった。
開発輸入
周囲を海に囲まれた島国である日本は近くに漁場をかかえ、世界有数の水産物消費国である。また日本は水産物の輸入も行っている。近年では総合商社や水産会社が海外投資を行い、直接生産にまで関わる開発輸入も増えている。
コールドチェーン(低温流通機構)
近年冷凍技術を駆使したコールドチェーンと一般的によばれる輸送システムが構築されてきたことによって、日本の水産物などの生鮮食料品の輸入量は増大し、その調達範囲も拡大を遂げた。
養殖業
養殖業には、内水面養殖業があり、淡水での養殖も行われている。徳島県のアユや愛知県・鹿児島県のウナギなどが有名である。
以上が、【高校地理】世界の水産業まとめとなります。
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