【高校政治経済】市場経済についてまとめています。
➊価格が上昇すると、超過供給が発生し、価格が下落すると超過需要が発生する。
➋超過需要が生じると、価格は上昇し、超過供給が生じると価格は下落する。
市場と需給関係
- 市場…財・サービスについての買い手の需要と売り手の供給が出会う場所。
- 均衡価格…需要と供給が一致した時の価格。需要が供給を上回れば,価格は需要と供給が一致するまで上昇する。反対に、供給が需要を上回れば、価格は需要と供給が一致するまで低下する。
- 価格の自動調節作用…財やサービスの需要電と供給量を自動的に調整する価格の作用のこと。
需要量
消費者がある価格のときに買おうとする量のこと。ある商品の価格が上昇すると、消費者の買いたい量が減るので需要量は減り、価格が下落すると,買いたい量が増えるので需要量は増える。
供給量
生産者がある価格のときに売ろうとする量のこと。ある商品の価格が上昇すると、生産者は売りたい量が増えるので供給量は増え、価格が下落すると売りたい量が減るので供給量が減る。
価格の変化
需要量が供給量を上回っていると、価格は上昇する。商品が不足する供給量が需要量を上回っていると、価格は下落する。需要量と供給量 が一致したときの価格を、均衡価格という。
市場機構
価格の自動調節作用は市場機構(価格機構・市場メカニズム・価格メカニズム)とも呼ばれる。アダム=スミスの神の「見えざる手」という語句は「市場機構」と同じ意味で使われる場合がある。
- 完全競争市場…市場機構が十分に機能するためには、完全競争市場の下での取引が前提となる。
完全競争市場とは
- 市場に多数の売り手と買い手が存在
- 財(商品)の質が同じ
- 売り手と買い手の双方が価格
などの商品に関する十分な情報をもち、の市場への新規参入や撤退が自由な市場のこと。
市場の失敗の例
市場の失敗とは、市場機構が有効に機能しない状態のこと。
このような状態に陥る例として
- 競争の不完全性
- 自然独占
- 公共財・公共サービス
- 外部効果
- 情報の非対称性
が挙げられます。以下、それぞれを説明しています。
競争の不完全性
寡占・独占など、独占禁止法により規制。
自然独占
複数の企業で財・サービスを提供するよりも1つの企業が行うほうが低コストで供給できる場合に、その市場で形成される独占のこと。電力や鉄道など、規模が拡大するほどコストが低下する事業で形成されやすい。
公共財・公共サービス
多くの人が同じ財・サービスを共同で利用するため、対価を支払わないで利用する人(フリーライダー)を排除できないような財・サービスのこと。公園・道路・消防・警察など。
外部効果
外部効果とは、経済主体が市場を経由せずに、他の経済主体の行動に影響を与えてしまうこと。公害や原発事故のように、外部効果がマイナスに働く場合は、外部不経済、プラスに働く場合は外部経済という。
情報の非対称性
市場取引を行う際、売り手と買い手との間で商品についての情報量に格差があること。
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