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【大学入試小論文】インターネットと承認欲求について

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【大学入試小論文】インターネットと承認欲求についてです。

(課題文要約)
欧米は携帯を単に連絡手段として使うが、日本では承認ルーツとしても使われる。これは、西洋人は神からの承認を求めるなど、社会の違いが関係している。しかし、最近欧米も日本のようになり、若者はインターネットで繋がりを確かめるために使う。グローバル化などにより、絶対的な価値観が揺らぎ、価値観が多様化しているなか、具体的に他人の承認を得るしかなくなり、人は同じような価値観を持つ人としか、繋がらなくなり、自由に情報を選ぶことができるインターネットはこの傾向に拍車をかける。この問題は携帯やネットを規制しても解決しません。使う側の心性の問題だからです。対策として、私たちが価値観の違う他者から必要とされ、自己有用感を持てる仕組みが必要だと思います。若者対策としては、まず親たち自身が異質な他者に対して関係を開いていく姿勢が大切です。

これについて、考えたことを述べなさい。

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インターネットと承認欲求についての解答例

(現状把握)人々はインターネットを使って繋がりを確認し、グローバル化の影響もあり社会は流動化し自身に対する絶対的価値は揺らいでいる。多様な価値観が溢れる中、承認を得るため同じような人とのみと意見を共有する傾向が強い。

(主張)これでは、自分の考え方の偏りや気付きにくく、他への固定観念からの差別なども生んでしまう危険性がある。対策として、個人や民間企業などが多様な価値観に触れる機会や場を設けていくべきだと考える。

(理由)なぜなら、多様な価値観に触れることができれば、今までの価値観を信念に置こうという再確認ができる。また、刺激を受け新しいものの見方に気づくきっかにもなるからだ。

(体験談・根拠)私自身、韓国の小学生をホームステイで家に受け入れた時に、新たな価値観に気づくことができた。その韓国の子供たちと食事をする際に、その子たちは私の父が口をつけるまで、食べるのを待っていたのだ。祖父母にも、丁寧に挨拶し、礼儀正しかった。

また、韓国との国際交流で韓国の小学校に訪問し、日本の学生と韓国の小学生と一緒にバスで遠出をしたのだが、バスから降りる時、外には引率の先生が立ってくれていた。韓国の子供達はその先生に頭を下げたが、日本の子供達1人は下げていなかったという、引率の先生からの指摘を受けた。韓国には儒教の考えが根付いていて、年長者を敬うことは大切にされているそうだ。

私はこのような韓国人の行動をみて、年上を敬うことの大切さやそれを行動にしっかり表すことの大切さに気づき、私もこの考え方は生きていくなかで大事にしていこうと思えた。このように、新しい価値観との出会いは新しい気付きを与えてくれる。

(深化・展開)また、価値観が変わることは否定的なものではなく、刺激的で自分の世界を広げるものという認識が必要である。なぜなら、自分の価値観を変えたくなく、同じ価値観を持つ人としか関わらないようになってしまっているのなら、自分の価値観を変えることを前向きに捉えられれば、自分と異なる考えを持つ人との交流も積極的になれるからだ。

さらに、多様な価値観が飛び交う場では、明らかに間違っていると思う価値観があったり、自分の価値観を理解してもらえなかったりしても、否定されたと思わないことだ。重要なことは、なぜ、彼らがこちらの価値観に対しても同様ように間違っていると感じるのかを理解しようとすることだ。そうすることで、人からの承認は必要なくなり、自身で、何が自分にとっての価値観なのか見つめ直すことができる。

(まとめ)以上のことより、同じ考えで意見が一致する集団にいては、価値観は偏り、そのことに気づくこともできなくなるため、多様な価値観を持った人と触れ合える場に前向きな態度で自分から踏み出すことが、必要だと考える。また、その様な機会を企業や、自治体などが積極的に作っていくことも求められる。

インターネットと承認欲求についての添削(一部)

全体的に及第点と言える論文でしょう。

以下、改善点
【1】客観性を持たせる
「人々は~」 から始まる最初の文は一般的ですが、もう少し具体的な表現や引用を使うと興味を引くことができます。例えば、統計データや社会的な調査結果を引用して、繋がりや承認欲求の重要性を強調できます。

【2】最初段落(前提)の整理
論文の構造を整理すると読みやすくなります。例えば、最初の段落で社会の流動性や絶対的な価値の揺れに触れ、次にそれがどのように同じ価値観の人々とのコミュニケーションに影響を与えるかを詳しく説明するといった順番がいいでしょう。

【3】論文のまとめ
最後に、論文全体を簡単にまとめ、提案した解決策や対策についてもう少し詳しく触れるとよかったです。

インターネットと承認欲求についての添削(一部)

【1】具体例の内容は、いいのですが、余計なこと(日記になりがちな出来事の詳細)は極力省いて、簡潔に記述しましょう

【2】「多様な、様々な、多くの」の副詞は、単独で論文では使用しない方がいいです。(修正案)のように、1つ2つ具体的に示すことを心がけましょう。
(原文×)多様な価値観に触れる
(修正案)マイノリティの意見といった多様な価値観に触れる

【3】文が稚拙で、冗長です。簡潔に表現すると良いでしょう。
(原文×)価値観を信念に置こうという再確認ができる
(修正案)
「自らの価値観に立ち戻り、それを再確認する機会が生まれる」
「自身の価値観を再評価し、それを確認し直すことができる」
「自分の信じる価値観を再考し、再確認することができる」

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