大学入試小論文「コミュニケーションに関する解答例」文・総合政策学部ネタについてまとめています。
コミュニケーションに関する解答例
私は、もしエスペラント語が世界中に普及していたら、世界は経済的成長を遂げる一方で、各国の文化の多様性に欠けていたと考える。
前者の理由は、言語の壁が壊されることによって、貿易がしやすくなり、企業の海外進出も増え、海外旅行客や留学生の増加が見込まれるため、世界規模で経済は大きく活性化していたと考えらえるからだ。
後者の理由は、各国の文化と言語は密接しているため、統一された世界共通語が普及すれば、各国独自の言語が衰え、その言葉が保つ意味の微妙なニュアンスがもみ消され、文化も次第に画一化すると考えられるからだ。例えば日本でも、日本語がアイヌ語を消滅させたという説がある。少数民族が大国日本の文化に飲み込まれ、アイヌ民族独自の文化が衰退していってしまったように、世界中の少数民族の絶滅が危惧されうる。
上記のように、言語が統一されれば、徹底された世界の画一化、すなわちグローバル化が進み続け、良くも悪くも世界は大きく変わっていただろう。
コミュニケーションについての講評
よく書けています。とくに、後者の理由の視点はいいですね。
これくらい記述できるといいのですが、ここでも赤い部分が、事実誤認により減点対象となりそうです。 現状、世界の画一化(ボーダレス、グローバル化)は、インターネットをはじめとする情報技術革新が進んだこと(それにより、ポピュリズムを生みやすくなった)なのだから、言葉の統一ではないのではなかろうか。そのことを鑑みると、前者の理由も弱くなるね。
コミュニケーションについての視点
視点①エスペラント語を普及しても、現状とあまり変わらないとする視点。たとえばの理由として、エスペラント語にとってかわったのが、スマートフォンのLINEを代表とするコミュニケーションアプリでなかろうか。これにより、スタンプや絵文字などで、言語さえも超越したノンバ-バルのコミュニケーションを可能した。
視点②エスペラント語が普及することで、国の存在がなくなり、世界統一国家が生まれたと思われる。同じ言語を話すことで、植民地なので強制的に言語を強要されたことを除けば、帰属意識が強くなってきたのは、人類の歴史が物語っている。これまでの言語は、良き古き文明があった証拠として今後は語り継がれるだろう。
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