【高校地理】アメリカ合衆国のまとめです。
アメリカの工業の特色
世界最大の工業国。資本の集中と巨大企業(多国籍企業)。近年, ハイテク産業が牽引。世界経済への影響が大きい。
アメリカの工業地域
古くから発達したニューイングランド・五大湖周辺 1970年代以降、南部(サンベルト)へ。シリコンバレーやダラス・マイアミ周辺は先端技術産業の集積地域。
- ニューイングランド…古くからの工業地域。技術の伝統・高級織物・精密機械・電子
- 中部大西洋海岸…交通・市場・労働力にめぐまれる・各種工業がさかん
- 五大湖沿岸…水運・石炭・鉄鉱石の結合・鉄鋼・自動車・機械・ゴム
- 中部内陸…豊富な農畜産物, 便利な交通 食品加工・農業機械
- 太平洋岸…石油・天然ガス・電力・石油化学・航空機・宇宙・電子
- メキシコ湾…石油、安価な土地と労働力・石油化学・航空機・宇宙・電子
おもなアメリカの工業都市
- シアトル…航空産業
- デトロイト…自動車工業
- ピッツバーグ…鉄鋼業
- ヒューストン…石油化学工業、宇宙産業、航空産業がさかんな一大工業都市
- ロサンゼルス…航空産業
- ボストン…繊維工業、機械工業
- サンフランシスコ…電子工業
メガロポリス
ボストンからワシントンDCの地域はメガロポリスよばれ、大都市と人口の集中地域である。この沿岸地域からアパラチア山脈を越え五大湖に至る地域は石炭、鉄鉱石などの資源に恵まれ、早くから工業化が進展した。
ピッツバーグ
アメリカ合衆国では、工業原料の産地周辺に、さまざまな工業都市が発達している。ピッツバーグの主力産業は、現在では、医薬品、情報通信産業などクリーンなものであるが、ピッツバーグは、今なお世界的な鉄鋼業都市としても有名である。
デトロイト
五大湖周辺の製鉄所で作られた鉄を利用した自動車産業が20世紀初めにさかんになったが、自動車産業を中心に発展した大都市はデトロイトである。
アトランタ
アメリカ合衆国の工業は、北東部や五大湖沿岸から南部に展開した。ダラスやヒューストン、ジョージア州州都アトランタなど大都市で成長した。
ヒューストン
穀物の輸出港として有名なヒューストンは、宇宙開発産業の重要な拠点でもある。またヒューストンの一帯は、IC生産などの先端技術産業の発達も著しく、原材料名にちなんでシリコンプレーンとよばれている。
サンノゼ
カリフォルニア州サンフランシスコ南方のサンノゼ付近ではハイテク産業が成長し、シリコンヴァレーとよばれるようになった。
アメリカの農牧業の特色
大規模な企業的経営。機械化大農法。適地適作による商品作物の栽培。穀物メジャーが流通を支配。アグリビジネスに進出。
- 世界の食料庫…世界輸出される農産物も多く、小麦やトウモロコシは、港の穀物倉庫に集められ、大型船で世界へ輸出されます。世界の食料庫と呼ばれ、そこでの農産物の不作や値上がりは日本の輸出先にも影響を与えます。
- 穀物メジャー…穀物メジャーは、穀物の売買を行う会社のことで、この穀物メジャーが国際市場で行う取引は世界の穀物価格に影響を及ぼします。
アメリカ合衆国では、農業技術の開発や農業経営の改善によって、農業生産力が増大してきた。大きな農場では、大型の農業機械が使われ、労働生産性がきわめて高い。また、高収量品種の導入や水管理も積極的に行われ、土地生産制も高くなっている。
アメリカの農牧業地域
北かえあ春小麦→酪農・混合農業→とうもろこし(コーンベルト)→冬小麦→綿花(コットンベルト)→亜熱帯作物の各農業地帯が帯状に分布。西部に地中海式農業、東岸に園芸農業、ロッキー山脈は、企業的牧畜地帯。
- 小麦…プレーリーからグレートプレーンズにかけた地域で小麦の栽培。
トウモロコシ…中央平原北部のオハイオ州からアイオワ州にかけて栽培。大豆の生産も盛ん。 - 酪農…五大湖の周辺。
- 綿花…南部一帯から東部。大豆や落花生の栽培。
- 地中海式農業…カリフォルニア州を中心にぶどう、オリーブ、オレンジなどを栽培。
アメリカの小麦
アメリカ合衆国は、世界最大の農産物輸出国である。穀物価格の多くはシカゴなどの取引所で決まる。世界の穀物流通に支配的な力をもつのは合衆国各地に本拠をおく穀物メジャーある。
アメリカ合衆国における小麦の収穫地帯は 北緯43°を境界線として、それよりこの一帯で冬小麦が収穫される。また、年降水量500mmの等降水量線にほぼ一致する西経100°線の一帯において、プレーリー土とよばれる肥沃な土壌に恵まれていることもあって、小麦の収穫量が多い。
西側の放牧・灌漑農耕地域も北東側半分の地域には小麦栽培地域が広がる。ノースダコタ州一帯からカナダにかけて小麦の栽培が多く、カンザス州一帯は、太平洋岸北部のコロンビア盆地とともに、小麦の生産地域である。
中南アメリカの農牧業
モノカルチャー(単一栽培)とた土地所有織。ブラジルのコーヒー・綿花, アルゼンチンの小麦・肉類など。
- ブラジル…コーヒーに頼るモノカルチャー経済から脱却を目指した結果、大豆、オレンジ、サトウキビの生産が増加しています。
オーストラリアの農牧業
世界的な小麦・羊毛・肉類の生産・輸出地域。大鑽井盆地では, 掘り抜き井戸によって水を確保。南東部・南西部は羊や牛の飼育と組み合わせて、小麦などを栽培する代表的な農業地帯です。北半球と季節が逆になることを利用して、他国の生産が少ない時期に日本など世界各国に輸出しています。
コメント